TATERU 業務停止の危機

企業研究|2019年06月24日

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TATERU業務停止命令審議までの流れ

売買契約成立目的の融資資料改ざんが理由

収益不動産販売のTATERU(タテル:東京都渋谷区)が金融機関から融資を得る目的で、顧客の預金通帳残高等の改ざんを行ったうえで融資承認を得た件で、国土交通省は業務停止命令の方針を13日に示した。21日には関東地方整備局において聴聞を実施。TATERU側は事実を認めるも処分が重すぎると陳述した。

聴聞に古木大咲社長が出席
「処分が重すぎる」と陳述


21日、国交省は関東地方整備局でTATERUに対し宅地建物取引業法に基づく聴聞を行った。被聴聞者として同社の古木大咲社長が出席。大城崇聡執行役員COO、藤本一之取締役が同席した。

今回不利益処分の原因となる事実は次の通り。TATERUが2015年7月ごろから18年7月ごろにわたり、売買契約を成立させるために金融機関に融資承認を得る目的で買主の預金通帳残高の改ざんを行って融資承認を得たことだ。対象は東京都13件、千葉県23件、埼玉県23件、神奈川県6件、愛知県88件、京都府16件、大阪府91件、兵庫県46件、福岡県23件、熊本県7件、計336件の宅地。TATERUは前述の土地336件について自ら売主として売買契約を締結し、または媒介により宅地の売買契約を成立させるにあたり、営業部長、部長代理を中心とする31人が、改ざんに関与した。

この不利益処分の原因となる事実について、確認を求められた古木社長は「おっしゃる通り、事実でございます。大変申し訳ございませんでした」と認めた。その後、代理人の弁護士が今回の処分について陳述。TATERU側の弁明内容は、主に三つ。

一つ目は業務停止という処分について重すぎると主張。類似の事案であり、2月に金融機関への預金通帳残高等の改ざんで指示処分となったフューチャーイノベーションと比較すると重すぎるとした。TATERUについても指示処分程度が妥当と弁明した。

二つ目は、もしTATERUが指示処分の例外として、関係者の損害の程度、社会的影響力、不適切である場合、業務停止処分となるのであれば、本件は適用されないのではないかと主張。「TATERUは336件の顧客になんら損害を与えていない。上場企業ゆえに大きく報道されているが、そのことと社会的影響力は関係ない。処分の大きさはあくまでも被害の大きさで判断するべきだ。同時に、顧客に対しても要望があれば買取を実施している」と話した。

三つ目は業務停止処分となったとしても、今回の不当な行為は不動産売買業務においてであり、その業務に限定すべきだという主張。同社では約2万5000戸の管理があり、もし管理業務にまで停止となると2000人ほどいるオーナーが空室リスクを抱え、借り入れ返済に窮するオーナーが現れる可能性があると話した。

その他、金融機関との取引停止や株価下落など十分な社会的制裁を受けたことも主張し、慎重な判断を陳述した。

処分については、10日ほどで発表される予定。
なお国土交通大臣もしくは都道府県知事は宅地建物取引業者に対し、第65条第2項第5号に基づき不正もしくは著しく不当な行為をしたときに1年以内の期間を定めて、その業務の全部または一部の停止を命ずることができる。

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