不動産テック企業のイタンジ(東京都港区)が運営する不動産賃貸サイト「OHEYAGO(オヘヤゴー)」では、同社がシステム開発を行っていることから、おとり物件なしでのポータル運営を可能にしている。
内見予約もシステム上で可能
2019年9月の同サイト開設以降、東京都、神奈川県、千葉県の物件を掲載。同社の入居申し込みシステム「申込受付くん」を利用する管理会社の物件がメインだ。同システムの利用社数に比例して、掲載物件数も増加。23年10月末時点で掲載物件数は5万~6万件で、PV(ページビュー)数は7月末時点で約70万7000となった。
OHEYAGOの特徴は今借りることのできる物件のみを掲載していること。業者間流通サイト「ITANDI BB(イタンジビービー)」に掲載されている物件を基本的に掲載しているため、おとり物件がない。また、内見予約システムの「内見予約くん」とも連携。通常であれば、仲介会社と内見の日程調整が必要だが、同サイト上ですぐに内見の日程を決めることができる。
自社スタッフが反響のあった物件の鍵を解錠することで、顧客のみで自由に内見を行うことも可能だ。
こうした特徴から、初めて部屋探しをする人より、これまでの部屋探しで他社の営業に対して不満を持った経験がある人の利用が多いという。
永嶋章弘社長は「今の賃貸仲介はアナログな面が多く、人手不足もあり立ち行かなくなっている。テクノロジーで補完していくモデルを考え、OHEYAGOを開発した」とコメントした。
(2023年11月20日8面に掲載)