一般社団法人IREM JAPAN(アイレムジャパン)西日本支部は、人材マネジメントに関するセミナーを1月に開催した。同団体では、賃貸経営管理の資格CPM(米国公認不動産経営管理士)の研修・認定を行う。会員企業である管理会社のタフトが、離職率を大幅改善した取り組みを紹介した。
チームビルディング施策紹介
同セミナーは、大阪市の「AP大阪駅前」で開催され、関西圏を中心に遠くは北海道から、不動産会社の経営者など36人が集まった。講演テーマは「人の輝きが組織の価値を変える! CPM流不動産管理のチームビルディング―離職率40%から2%へ、年間離職0・管理受託営業0で成長させる管理の組織作り―」。
登壇したのは、札幌市を中心に道央圏で3500戸を管理する総合不動産会社タフトの酒井和之社長だ。
左から、登壇したタフトの佐藤課長、酒井社長、三浦氏
同社は、2010年の創業時に管理戸数39戸からスタートし、賃貸管理をリピートと紹介のみで拡大した。酒井社長は、19年にCPM、23年にCCIMなどの専門資格を取得している。
講演では、同社が管理戸数拡大に伴って業務の属人化が進み、組織体制の整備が追い付かなかった結果、離職が相次いだ時期があったことが語られた。組織づくりの重要性を痛感した酒井社長は「人を『人財』と考えるマネジメント」を実行。離職を抑え人材が安定した組織をつくることが、オーナーの所有する資産価値の安定化につながると考えた。従業員の主体的な行動を生み出すチームビルディングに取り組んだ。
具体的には、管理業務の社会的意義を従業員と共有し、業務の職務別権限の明確化などを進めた。その一つが「やらないこと」を決めることだった。「御用聞き」「(現場に対する)役員らの口出し」「管理料の値下げによる受託営業」などをやめたという。
大阪府、京都府などの不動産会社経営者らが集まった
セミナー後半では、同社不動産管理部の佐藤智也課長が登壇し、従業員が取り組んだコミュニケーションの強化、チーム制に言及。同じく不動産管理部の三浦恒輝氏は、組織が変わることで自身のモチベーションが変化した体験を話した。
その後、参加者は5〜6人ごとグループに分かれ、「良い組織、チームとは?」をテーマに、各社のチームビルディングの目標や取り組みなどをディスカッションした。
最後に、酒井社長は「良いチームをつくっていくには、単に組織の風通しが良ければいいわけではない。理念に基づいた発言、行動、環境づくりをし、フィードバックを共有できる、『風が循環する』組織になることが必要だ」と話した。
(2026年3月2日3面に掲載)





