過剰労働を防ぎ、働きやすく
鳥取県米子市の不動産会社ウチダレックの関連会社で、顧客情報管理システム(CRM)「カクシンクラウド」を提供するワークデザインは、不動産業界のよりよい働き方を推進している。4月1日より、同サービスの約款に「つながらない権利(休息権)」を追加し、ワークデザインとサービス導入企業の社員の労働時間を守っていく。
同サービスの導入企業からの問い合わせに関するサポート時間を「平日午前10時〜午後5時」と定め、時間外における即時の確認・対応義務を負わないとした。メールやチャットなどの非同期ツールを含め緊急時以外の対応をしない。同社からも導入企業の定休日に連絡することを控える。
つながらない権利を明文化した背景には、サポート対応時間を明確にすることで、同社と導入企業双方の業務負担を減らす狙いがある。
ワークデザインの木村真治執行役員は「当社内のDX(デジタルトランスフォーメーション)を行いながら段階的に時間外対応を減らすようにした。その結果、常に連絡がつながる状態ではなく、オンタイムに質の高いサービスや回答を行うことこそが、導入企業にとっても良い効果を生むのだと感じた。働く社員に過度な負担を暗黙に、かつ漫然とかけることは、中長期的なサービス品質の維持を難しくすると判断した」と話す。
時間外対応を常態化させることは、サービスを導入する不動産会社の社員へも、時間外での業務を強いることになる。ワークデザインは、同サービス継続の観点からも互いの時間を尊重し合うことができる持続可能なパートナーシップの構築を目指す。
今後は業務生産性やサービス品質の向上に対する検証を行い、得た知見を働き方改革として導入企業へ還元していく。
カクシンクラウドはSalesforce(セールスフォース)を基盤とした不動産会社向けのCRM。顧客情報から契約、帳票まで一元で管理する。業務の進捗(しんちょく)状況や売り上げ、支出金額を視覚化し、業務や意思決定プロセスを効率化。残業時間を減らすなどして不動産業界のDXに寄与する。]
「当社が定義するDXとは、単なるIT(情報技術)化や電子化、業務効率化ではなく、エンパワーメントであることだ。不動産会社には働き方において法の順守をするだけでなく、休息をきちんと設ける『攻め』の改革に取り組んでほしい。当社は今後も同サービスの提供を通して不動産業界のDX化を支援していく」(木村執行役員)
ワークデザイン
木村真治執行役員
(2026年3月16日7面に掲載)





