1250戸を管理するトミナガ不動産商事は、オーナーに対してファミリー向け物件のリノベ提案を進めている。8カ月以上空室が続く居室が3戸あった物件が、1カ月以内にすべて成約した事例もあるという。
社内会議で提案内容を議論
商圏は愛媛県今治市で、従業員数は15人。そのうち管理専業のスタッフ1人と賃貸仲介と管理を兼任しているスタッフ1人の計2人でオーナーにリノベを提案している。最もオーナーと接する機会の多い賃貸管理部門の社員と、賃貸仲介の成約件数が最も多い社員を配置。オーナーと入居者それぞれの目線をすり合わせたリノベ案を提示しているのが特徴だ。
提案に注力するのは管理物件の約4割を占めるファミリー向け物件だ。
22年には25件のリノベを受注した。平均受注単価は60万〜80万円だった。ただし、そのうち7件ほどは工務店を営むオーナー自身が施工を行ったため、アドバイスをするにとどまった。残りの案件については同社が元請けとなり、提携先の工務店に発注している。
提携する工務店は3社で、工事の内容や工務店のスケジュールなどを考慮して、どの会社に依頼するかを決めている。