管理会社の賃料未納問題が浮上し、オーナーから不安の声が上がっている。2023年9月以降、ある管理会社からの家賃の支払いが未納となっているという。オーナーや関係者らからの取材を進めると、収納代行会社とのいびつな資金関係が浮かんできた。
収納代行会社と管理会社で資金トラブルか
入金遅延の理由、二転三転 300戸強に影響か
区分マンションの販売と、300戸強の賃貸管理を手がけていたとされるエージークリエーション(以下、エージー:東京都港区)が9月以降、家賃の支払いを停止している。
エージーに区分マンション1戸の管理を委託していたオーナーによれば、賃料の入金遅延が始まったのは23年1月。その後、5月、6月と複数回にわたり遅延が発生していたものの、ローンの引き落とし日までには間に合っていた。当初、同社は「システムトラブル」を遅延の理由としていた。
エージーが、それまでの入金遅延の理由を一転させたのは9月25日だ。同社の塩田達也社長は、オーナーとの連絡ツールだったアプリのチャット上で「億単位の誤送金が発生し、資金が底をついた」と弁明。9月以降の賃料の支払いをストップした。その後10月16日に、改めてオーナーに向けて説明を行った。
塩田社長によれば、同社は管理物件の家賃収納代行を委託していたA社から、億単位の融資を受けた。だがエージーは、他の売掛金回収が間に合わなかったことで同社への返済を滞納。これにより、A社からエージーへの賃料の入金が途絶えた。エージーは弁護士を通じ、家賃の返金を依頼している最中だとした。なお、A社の顧問弁護士は「書面を受け取ったことは事実だが、内容に関しては事実と異なる。またエージーではない第三者からA社に債権回収の内容証明が届いており困惑している」とした。
オーナーらは「塩田社長は説明が二転三転しており、不信感が募る」と漏らす。なお、これまでに未納分の入金はないままだ。