髙松建設、練馬区で土地再開発

髙松建設

建築|2024年02月13日

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向山ガーデンレジデンスの外観。エントランス部分のレンガもすべて職人の手製だ

ファミリー向け賃貸物件竣工

 東京都・大阪府・愛知県を中心に集合マンションの建築を行う髙松建設(大阪市)は、1月26日に東京都練馬区に新たなRC造賃貸マンションを竣工した。

 西武鉄道池袋線中村橋駅から徒歩5分の立地で、9階建て60戸のマンションだ。マンション名は「向山ガーデンレジデンス」。40~75㎡で間取りは1LDKから3LDKとなる。賃料は14万~25万円だ。2023年9月からオーナーが経営する不動産会社でのみ入居募集を行っており、24年1月26日時点で約30件の申し込みがある。

 物件の間取りや内観、外観、住居設備はオーナーの希望をくんで設計した。例えば打ちっ放しのコンクリートに木目を転写する「杉板本実(ほんざね)型枠」を用いてオーナーがデザインの参考にしたカフェの外観を再現。内観は各階によって異なる雰囲気を持つ壁紙や床材を選定し、物件内での差別化を図った。

 同物件の企画担当である城北支店の金川隆道課長代理は「周辺の収益物件と競合しないことが設計の条件だった。周辺には児童数が多い小学校があるため、ファミリー向けとして各住戸の専有面積を広くして居住快適性を向上させた。賃料は周辺相場より高く設定したが、申し込み状況は堅調だ」と語る。

内観写真

内観写真。落ちついた色合いで統一した

 今後、髙松建設は中村橋駅周辺において多世代が住まうまちづくりをコンセプトとする土地活用企画「向山ガーデン」を進めていく。土地所有者の相続対策や、賃貸住宅に新たな住民を呼び込むことで地域活性化を図ることが目的だ。単身者、ファミリー、DINKSなど多様な入居者層を意識した物件の建設や、歩行者エリアの拡充、緑化空間の確保を計画する。向山ガーデンレジデンスは、同企画において第1弾の竣工物件となる。約1万㎡の敷地面積に、同物件も含めた7棟が28年までに完成する予定だ。

 「髙松建設の特徴である、建築基準法よりも15%アップした地震力で設計し、耐震性を高めている点や、エリア担当者が物件の周辺の特性を熟知していたこと、提案までのスピード感が案件受注の決め手となった」(金川課長代理)

(2024年2月12日8面に掲載)

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