賃貸仲介大手のハウスコム(東京都港区)は、初期費用を分割し、家賃と初期費用の負担割合を選べる賃貸サービス「スマートレント」を5日に開始した。引っ越し時に初期費用を抑えたい顧客向けのサービスとして今後1年以内に月間契約件数の約1割での利用を目指す。
住み替え需要を掘り起こし
同社がオーナーから物件を借り上げることで、入居者が希望する初期費用や賃料を自由に設定できるようにし、新たな賃貸需要の掘り起こしを図る。同社で空室募集し、オーナーが自主管理する65万室がスマートレントの対象になるとみる。
契約期間は2年で、初期費用を24カ月もしくは48カ月で分割して支払うことができる。期間中に解約した場合は違約金が発生する。
賃貸物件を借りる際の初期費用は、家賃の5~6カ月分かかることが多い。1~3月に同社が行った入居者アンケートでは、回答者の57%が、初期費用が高くて引っ越しを諦めた経験があるという結果が出たことから、顧客の住み替えニーズに応えられるようなサービスの提供に至った。
(10月18日1面に掲載)