掲載サイトをフル活用、収益増
みまもルーム
渡辺 よしゆき 社長
民泊の経営について、自分なりのこつを話したい。まず、民泊はどうすれば始められるのか。最初に考えるべきなのは、民泊をするのか、それとも旅館をするのか、ということだ。旅館は365日営業が可能だが、民泊は営業日数に制限があり、1年で180日までしか営業できない。旅館業の許可を取ったほうが良いが、用途地域や接道条件、建物の構造など、さまざまな条件によって、旅館運営が許可されるか、民泊しかできないのか、といったことが自治体ごとに定められている。自分の物件がどれに該当するのかは調べればわかるはずなので、まずそこをはっきりさせておいたほうが良い。
次に設営の話。宿泊者を迎える部屋をつくるにあたっては、エンターテインメントの要素を入れていく必要があると考える。「ここに行きたい」と選んでもらえる理由をつくことが大事だ。私の場合、内装は外国の人たちを意識してつくっており、バーベキュースペースや子ども用プール、ボルダリング用の壁を設置している。少し派手で過剰なぐらいでいいと考えている。
高評価で利益創出 外国人向けに整備
もう一つ、これが最も重要な話になるが、OTA(オンライン専門旅行会社)の設定とリスティング広告の作成。OTAとはオンライン旅行代理店のことで、特に日本の民泊の業界ではAirbnb(エアビーアンドビー)というウェブサイトが主流となっている。手数料が安いうえ、アプリの操作性が良く、ゲストにとって使いやすいのはもちろん、ホストとしても質問に答えていくだけで簡単に自分が運営する物件の広告がつくれてしまうなど、使い勝手が良い。
私も同サービスを利用しているが、OTAで重要なのが、評価制度だ。宿泊したゲストが部屋に泊まった感想を5段階で評価するというもので、これでサイト内のリスティング広告の良しあしが決まってしまうぐらい大事なものとなる。民泊でもうけを出せるかどうかは、OTAを上手に使いこなし、ゲストから高評価を得られるかどうかにかかっているだろう。
民泊を利用するのは、ほぼ海外からの旅行者なので、リスティング広告は各国語のものを個別に用意しておく。日本語でつくるだけでもAI(人工知能)翻訳によって見る人の国の言語に翻訳してもらえるが、内容が意訳されて伝わりにくくなってしまうことがある。最低でも日本語のほかに英語、韓国語、中国語ぐらいはつくっておくべきだろう。
写真が運用の肝 初回割引を狙う
リスティング広告の写真はプロのカメラマンにお願いしたほうが良い。また、早くゲストを入れたいがために撮影が間に合わないほどオープンを急ぎ、写真を後回しにしてはいけない。サイトに掲載する写真は最初から完璧な写真を用意して公開したい。
なぜならば、リスティング広告のスタート時、サイト内での表示が優遇されるブースト機能が重要だからだ。新しい物件のリスティング広告を出すと、Airbnbでは最初の3件の予約までは、宿泊料20%の割引が強制的に行われる代わりに、新着物件としてクローズアップしてもらえる。この時、割引が嫌だからといって宿泊料を上げるのではなく、クローズアップされている期間中にさらに値段を下げたり、割引の期間を延ばしたりして、目立たせる。その間に、ゲストにお気に入り登録してもらうことが狙いになる。お気に入りが増えるとサイトでの表示の優先度が上がってくるので、最初のこの期間が勝負だと思ってほしい。
このほかにも細かいテクニックはたくさんある。Airbnbのホスト向けのサイトでは、リスティング広告を目立たせる方法を詳しく説明してくれているので、そちらを参照すると良いだろう。
ただし、リスティング広告だけを巧妙に美しくつくっても、泊まりに行って印象が違っていると評価が下がることがある。実際の物件と乖離(かいり)しないよう、自分なりのリスティング広告をしっかりとつくり上げることが重要だ。
(2026年3月9日17面に掲載)





