トレーラーハウス事業の強化や参入の動きが出ている。
ヒーローライフは賃貸住宅商品開発
賃貸住宅の建築事業でフランチャイズチェーン展開などを行うヒーローライフカンパニー(以下、ヒーローライフ:東京都港区)は賃貸住宅向けの商品を開発し、販売に力を入れていく。特許取得済みの新商品は、郊外地の土地活用として、週末を過ごすセカンドハウス的な賃貸住宅として投資家への提案を強化する。
専有の居住スペースは17㎡ほどで、ウッドデッキを現地で後付けすれば、約30㎡の広さを専有部として利用することができる。デザイナーズキッチン、外装に耐久性の高いガルバリウムサイディング、床はフロアタイルを採用。金額はシャーシ付き本体価格500万円(税込み550万円)
同社の日﨑哲仁社長は「4㎡は引き出す形で拡大できる方式。ウッドデッキを併設すれば、今注目のグランピングもできる。郊外の土地活用として有効だと考えた。今後、販売代理店募集も開始予定」と話す。
トレーラーは車両という特性上、不動産に比べて小口で、短期償却や税制メリットがある。
同社ではトレーラーを活用したホテル「Trail inn(トレイル・イン)」を21年にオープンし、現在、北関東を中心に3拠点74室を運営している。
賃貸管理・仲介や不動産売買仲介などを手がけるCon Spirito(コンスピリート:東京都目黒区)は22日よりトレーラーハウス事業を開始する。新たな投資用商材として提案していくことで、事業の多角化と拡大を図る。
具体的には、賃貸住宅や店舗、ホテル、民泊などに利用できるトレーラーハウスを投資用物件として富裕層向けに販売・運用する。
不動産ではないため、市街化調整区域の海沿いや国立公園など本来、住宅を建てられない場所でも配置することができ、景勝地などのロケーションを武器に高い稼働率を見込めるという。
1部屋あたりの建築費用は30㎡ほどのビジネスホテル型で300万~500万円、40㎡ほどのリゾートホテル型で400万~1000万円。固定資産税がかからない点もポイントだ。表面利回りはともに10~15%を想定。まずはホテルとしての活用から開始。1月下旬には、埼玉県加須市にトレーラーハウスの展示場をオープンする。
「新型コロナウイルスの感染拡大の影響でリモートワークなどが増えている今、郊外の土地活用として積極的に提案していきたい。継続的な商品開発も進めていく」
ヒーローライフ日崎社長)というように、多様なライフスタイルに対応する商品として活用の可能性が広がる。
(2022年1月17日1面に掲載)