古い家並みが残り、下町の雰囲気も漂う東京都台東区上野桜木。元は駐車場だった場所が、町並みに溶け込むような、趣のある賃貸住宅へと生まれ変わった。室内は約100㎡あり、独特の大きな吹き抜け空間が広がる。長屋を、横に並べるのではなく、立体的に重ねたような構造となっている。募集後、約1カ月でほぼ満室となった。
長屋を重ねた構造 外張り断熱で高気密
吹き抜けの広がる空間 募集約1カ月でほぼ満室
100㎡の賃貸住宅
台東区上野桜木は、寛永寺や東京藝術大学などが立地する、歴史ある文教地区だ。東京の下町らしさも残る場所に「上野桜木の立体長屋」は立っている。オーナーは、東京都の神田や上野を中心に賃貸住宅などを管理・運営する髙遠。もともと事業所の駐車場として使っていたが、髙遠典昭社長は土地の有効活用を考え、不動産開発の事業企画やプロジェクトマネジメントを行うワンブロック(京都市)の辻本祐介社長に相談。開発プロジェクトがスタートした。
芸大生向けのワンルームマンションなどの需要もある場所だが、髙遠社長が大切にしたかったのは、幼少期を過ごしたこの土地での記憶だ。町の雰囲気になじみ、町の歴史を反映し、町に愛着を持つ人が住む建物にしたいと考えた。さまざまな用途を検討し、間口が狭く奥行きの深い土地だったこともあり、100㎡ほどの大きな空間を持つ賃貸住宅へとかじを切った。設計は、川島範久建築設計事務所に依頼した。
町並みと調和する




