低家賃の賃貸住宅を提供するビレッジハウス・マネジメント(東京都港区)は、独自のリーシング戦略により、管理物件の入居率を大幅に向上。10万戸超の管理物件の平均稼働率は、運営を開始した2017年3月に33.3%だったが、24年9月末には80.8%にまで上昇した。内製化によるデータ集約とその分析を基にウェブ集客を実施。新規入居のうち直接契約の比率は5割を占める。
稼働率7年半で47%アップ
管理戸数10万7948戸 サブリースで運営
ビレッジハウス・マネジメントは、インターネット集客を強みとしたリーシング体制を構築。17年4月から24年9月までの7年半で入居率は47.5%アップの8割超となった。
親会社で、世界的な投資会社であるFortress Investment Group(フォートレス・インベストメント・グループ: アメリカ) が取得した旧雇用促進住宅の管理・運営をメインに行う。サブリースを中心とし、管理戸数は10万7948戸(24年9月末時点)。アフォーダブル住宅=※=以下参照)の「ビレッジハウス」ブランドを展開する。
平均住戸面積は42㎡で、最多の間取りは55㎡以下の3DK。平均築年数は48.9年。そのため、住戸面積に比較的ゆとりを持たせつつ、平均賃料は3万6866円と抑えた金額になっている。
運営開始当初は、ほぼ仲介会社による客付けだったが、23年10月〜24年9月の新規契約1万5878件のうち、56.7%が自社での直接契約になっている。前年同期比で2ポイント以上高まった。自社のリーシング用店舗は持たない独自のスタイルが特徴だ。
手頃な家賃で取得できる・住み続けられる住宅のこと。賃貸住宅においては、低所得者や外国人、高齢者など住宅確保要配慮者の受け入れ先としても見込まれている。日本では主に公営住宅が供給の役割を担ってきたが、ビレッジハウス・マネジメントは民間での提供を行う。