戸建てビルダーが、賃貸住宅の建築市場に参入するケースが増えている。実需向け住宅における将来的な顧客獲得や、実需向け住宅市場の見通しが厳しいことを鑑み、賃貸住宅へも幅を広げる。
管理会社と協業のケースも
顧客の流入期待
ケイアイスター不動産(埼玉県本庄市)は戸建て分譲事業で培ってきたノウハウがオーナーの資産形成に生かせると考え、2021年に賃貸住宅事業を立ち上げた。
アパート事業部の戸塚徹部長は「建築した賃貸物件の入居者が物件の良さを知り同社が手がける分譲住宅を購入したり、分譲住宅の購入者が同社の物件の利回りの高さや差別化されたデザインを認知し、将来的にアパートを購入したりする流れをつくることを目指す」と話す。
土地の仕入れから建築、販売まで担当し、賃貸管理も自社で受託。戸建て賃貸35戸、アパート950戸、マンション88戸の計1073戸を管理する(6月13日時点)。
1棟あたりの販売価格は平均1億円前後。表面利回りは土地・建物含め都市部で6~6.5%、郊外で6.5~7%。すべて開発案件のため、オーナーは投資家が多い。




