JR四国、所有地に多世代居住の賃貸

JR四国

管理・仲介業|2025年07月25日

サ高住は初の建設となる (JR四国提供)

非鉄道事業の収益拡大

 JR四国(香川県高松市)は、高松市西宝町に所有する土地を活用し、学生会館やサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)、一般賃貸住宅の開発を進めている。同一敷地内に複数種類の物件を開発するのは、今回の事業が初。非鉄道事業における収益拡大の取り組みだ。

 開発地は、2020年3月末まで利用していた同社の研修センター跡地。研修センターの移転後は、しばらく建物が残った状態だった。23年に活用を検討し始め、25年1月に一般賃貸住宅に着工した。

 学生向けに、同社2棟目となる学生会館「(仮称)ドーミー高松西宝町」を建設する。RC造5階建てで総戸数139戸の大型物件となる予定。26年2月の竣工を目指す。共用施設の大浴場にはサウナを併設し、競合との差別化を図る。

 高齢者向けには「(仮称)ココファン高松西宝町」を誘致した。サ高住の建設は、同社では初。RC造6階建て、総戸数80戸。バリアフリー設計の物件に、24時間スタッフが常駐する。26年3月末の竣工を目指す。

 一般賃貸住宅「J.リヴェール高松西宝町」はA~C棟の全3棟あり、DINKSやファミリー層がターゲットだ。同社の賃貸ブランド「J.リヴェール」シリーズの9棟目となる。すべて軽量鉄骨造3階建て、総戸数54戸。

 同プロジェクトにおける環境配慮の施策として、サ高住ではZEB Ready(レディー)、一般賃貸住宅ではNearly Z EH-M(ニアリー・ゼッチ・マンション)の認証を取得できるよう設計。

 JR四国は、今後も保有地の利活用を進めていく方針だ。事業開発部の萩原まどか副長は「収益物件の取得やホテルの開発なども含め、非鉄道事業の収益性を上げていく」と話す。

(2025年7月28日1面に掲載)

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