料理レシピサイトを運営するクックパッド(神奈川県横浜市)は、パナソニック(大阪府門真市)と傘下のパナソニックAWエンジニアリング(東京都品川区)の2社と協業し、9月より、首都圏単身者向け物件のリノベーションプランの提供を開始した。都心部の1Kやワンルームの間取りでも、料理を楽しめるキッチン空間をリノベーションで創出することが目的だ。
パナソニックグループと協業
パナソニックはキッチンシリーズ「Lacucina(ラクシーナ)」をはじめとした住宅設備機器を提供する。パナソニックAWエンジニアリングはオーナーへの提案や施工を担い、クックパッドがキッチンのプランニングや物件情報サイト「たのしいキッチン不動産」での入居者とのマッチングを行う。
たのしいキッチン不動産では、物件探しの基準となる「たのしいキッチンスコア」を設けている。これは、クックパットが広さなどのスペック、各設備の有無を基に、キッチン充実度を測る独自指標だ。モデルプランでは、シンクとコンロをL字に設置するタイプと並列に配置するⅡ型のキッチンを採用しており、たのしいキッチンスコアが最上位のゴールド認定の物件を想定している。
クックパッドは、レシピサービスで培ったメディア力を生かしながら、料理を存分に楽しめる環境を整え、自宅で料理する人を増やしていく狙いだ。同社たのしいキッチン事業部の倉田峰至氏は「特に首都圏の単身向け賃貸住宅では、料理をするニーズがあるにもかかわらず、スペースが限られていることもあり設備が整っていないという問題がある。パナソニックグループとの協業を通じて、そうした課題を解決していきたい」と語る。
(10月18日15面に掲載)