講演者
エイマックス
天田浩平 社長
少数精鋭で1人あたり売上5億円
物件販売に強み低コスト経営重視
当社は2020年2月に創業し、2期目から本格的に稼働して4期目で売り上げ100億円を突破した。5期目は141億円、6期目となる25年の売り上げは220億円超を見込んでいる。
事業の領域としては、東京都の中古マンション、特にワンルームの販売に強みを持っていると考えている。物件の賃貸管理事業も創業時から手がけており、さらに23年から一棟マンション・ビルや土地の買い取り再販事業も始めた。
当社のモットーは、まず「お客さまにとってベストな提案をできる会社であること」。
さらに不動産事業に対して不信感を持つ人も少なからずいるため「正しい不動産投資が当たり前になる社会をつくりたい」というビジョンを持っている。
この二つを実行するためには、無駄な人件費や広告宣伝費を削り、〝少数精鋭〞を極めていくことが必要不可欠だと考えた。このような志向を持つメンバーを集めてつくったのが当社だ。
現在社員は40人(26年1月末時点)。創業当時から1人あたりの生産性として5億円前後の売り上げをキープできているので、掲げている少数精鋭は確立できていると思う。
少数精鋭が実現すると、商品力に差が出てくる。当社のメイン事業となる投資用のワンルーム物件は、仕入れがものを言う世界。これは競りの形式に近い。つまり、1円でも利幅を詰めることができる会社が勝利する。
当社としては良い物件、Aランクの評価の物件を仕入れたい。では、どんなものがAランクの物件なのか。
私が考える条件は、まず家賃が下がらないこと。そもそもの家賃が割安である。駅から近い。入居率が高い。東京23区内であることなどが挙げられる。
そのほか賃料が適正で、退去や更新の際に家賃の伸びしろがある。こういった割安感のある物件が投資用として優秀だと思う。
ただし、このような物件には一つ難点がある。それは1戸あたりの販売利益が低いということだ。
同業他社の大手は、広告費や人件費、運営費をかけており、1戸あたりに求められる利益幅のノルマが当社よりも高くなる。そのため、どれほど良い物件だとしても、利益がないものには手が出せない。それに対し、少数精鋭で取り組んでいる当社は、経費の差もあって他社より低い利益幅で仕入れを行うことができる。さらに、良い物件は手がかからず、トラブルも少ないものが多いため、販売後の管理についても楽になるという利点がある。
顧客満足度向上 リピーター獲得
最小限のリソースで踏ん張って経営を行えば、1戸あたりの販売利益が低いAランクの物件を狙って仕入れられるようになる。
こういった物件を保有すれば、顧客に好条件の提案ができるようになり、顧客満足度や納得感なども向上していく。その結果、「もう一回お願いしてみよう」「もう一つ追加してみよう」とリピーターになってくれたり、別の人を紹介してくれたりするようになる。
他社は広告宣伝費をかけたり、ギフト券やプリペイドのポイントなどの特典を付けたりするなど、さまざまな施策を行っているが、当社は口コミや紹介のおかげで広告宣伝費をかけずともリピーターの確保に成功している。これもリソースの縮小につながり、好循環ができあがっている。
少人数の社員で、無駄なコストは減らし、そのうえで売り上げを最大限まで伸ばす。この戦略は当社の基本的なスタンスで、理想でもある。
リソースは最低限に、削れるところは削れるだけ削り、そのぶんをすべて商品力に注いで顧客満足度につなげる。当社の経営スタイルを、この先も変えずにいきたい。
(2026年4月6日18面に掲載)





