審査通過率99%超
高齢者の住宅に関する調査・研究を行う一般財団法人高齢者住宅財団(東京都千代田区)は、家賃債務保証の提供や自治体の居住支援協議会設立支援などを通して、高齢者の賃貸住宅への入居を促進している。
提供する家賃債務保証は、保証対象者を60歳以上や障がいのある人などに限定。審査通過率は2024年の実績で99.6%だ。また、申し込みの基本条件は月額家賃が月収の50%以下としているが、預貯金額や親族からの金銭援助の額によっては月収の額にかかわらず利用できる。
同財団の家賃債務保証の特徴は、収納代行を行わないことで保証料を低く抑え、審査の通過率を高めていること。契約時の保証料は月額家賃の35%と、相場の50%よりも低額だ。2年ごとの更新料も月額家賃の35%で、家賃が低額であるほど契約者の負担は少ない。
保証は退去時に実行される。保証限度額は滞納家賃が月額家賃の12カ月分、残置物撤去を含む原状回復費用が月額家賃の9カ月分だ。
24年の新規契約数は約1300件で、25年8月22日時点の保有契約数は約2000件。24年の年間新規契約数は、5年前に比べて200件ほど増えているという。
総務部債務保証課の金浜貴行課長代理は「賃貸住宅への入居を希望する高齢者は増加している。賃貸管理会社には、普段利用している保証会社の審査に通らなかった場合に当財団の保証を使ってもらいたい。そうすることで貸し手側の空室は減り、住まい探しに困る高齢者も減少していくと考えている」と話す。
同財団は、国土交通省の補助事業「居住支援協議会伴走支援プロジェクト」を実施し、自治体による居住支援協議会の設立も支援する。協議会設立を希望する市区町村やそれを支援する都道府県に対して、すでに活動している協議会の担当者や国交省の職員を講師として派遣。セミナー開催やアドバイスなどのハンズオン支援を行う。19年から、9県32市区町村への支援を実施してきた。
10月に施行される改正住宅セーフティネット法により、市区町村への居住支援協議会設立が努力義務化される。そのため、設立支援に関する同財団への問い合わせは増加傾向にあるという。
(2025年9月22日17面に掲載)




