「入居者専用食堂」事例を紹介
建物の清掃業務を軸にBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを提供するCOSOJI(東京都港区)は、オンラインセミナー「第22回COSOJIカフェ」を5月に開催。賃貸管理会社を中心に40人が参加した。
冒頭、神奈川県相模原市の淵野辺エリアを中心に約1800戸を管理する、東郊住宅社(神奈川県相模原市)の池田峰社長が登壇。COSOJIの宮川沙織執行役員との対談形式で「家賃競争から抜け出す、入居者が離れない物件の作り方」について解説した。
セミナーの主題は、東郊住宅社が運営する管理物件の入居者専用食堂「トーコーキッチン」の取り組みだ。
池田社長は2代目として事業を継承する以前から、敷金や礼金、退室時修繕費をゼロとし、地域に密着した管理を行ってきた。物件の築年数の経過とともに物件属性に依存せず、1800戸の資産価値を上げるべくスタートした新たな施策がトーコーキッチンだという。
東郊住宅社の池田社長(左)とCOSOJIの宮川執行役員
同キッチンは2015年に開業。同社の管理物件が多いJR横浜線淵野辺駅から徒歩3分に位置する。同キッチンは入居者とその友人、オーナー、協力会社といったステークホルダーのみが利用可能だ。カードキーで入室し、定額で食事ができる仕組みで、朝食は100円 、昼食・夕食は700円で提供している。
池田社長は「トーコーキッチンは地域の愛着ある食堂として、入居者からも好評だ。近隣に大学も多くあり、1人暮らしの学生のニーズを捉えている」と話す。
同キッチンは雇用の半数以上が入居者だ。オーナーから食材の提供を受けたり、入居者から設備が故障したなど部屋の不調を直接聞くことができたりと、さまざまなメリットがある。実際に入居者と直接コミュニケーションを取ることで、営業時間外の対応要請件数は、キッチン運営前の8分の1になったという。
「トーコーキッチンの取り組みから部屋探しの問い合わせにつながったケースもあった。空室対策や住み替え阻止に大きくつながっている」(池田社長)
(2026年6月22日26面に掲載)





