本人確認通じ反響の質高める
成果への寄与重視
「反響品質」にこだわった不動産売却サイトが「イエイ」だ。同サイトの特徴は、反響品質を高めるための独自の仕組みにある。
査定依頼時にはSMS(ショートメッセージサービス)認証を導入し、本人確認を実施。第三者による不正利用やいたずら申し込みを防止するとともに、温度感の低い問い合わせを抑制している。住所情報に不備がある場合も正しい情報を確認したうえで配信するなど、営業活動につながるリードの提供を徹底している。
同サイトを運営するじげん(東京都港区)のライフメディアプラットフォーム事業本部・両角大志マネージャーは「反響数を増やすことよりも、成果につながる反響を届けることを重視している。有効なリードを紹介することで、不動産会社の営業効率向上につなげたい」と話す。
不動産会社の営業支援にも力を入れている。月1〜2回開催するオンラインセミナーでは、不動産テック企業やコンサルティング会社などと連携し、通電率や訪問査定率の改善策、追客のポイントなどを共有。さらに不動産会社ごとに課題をヒアリングし、CS担当者が個別に改善提案を行う伴走型の支援も展開している。
同部の池野佑夏氏は「通電率や訪問査定率を改善するノウハウの共有などを通じて、不動産会社に伴走することを意識している」と話す。
査定需要は拡大
市場環境に目を向けると、不動産価格の上昇や相続案件の増加を背景に、売却査定ニーズは拡大傾向にあるという。住み替えだけでなく、相続や空き家対策を目的とした査定依頼も増加しており、今後は金利上昇や空き家問題の深刻化に伴い、売却市場はさらに広がる可能性がある。
同サービスは、売却を希望するユーザーから査定依頼を受け付け、その情報を不動産会社へ紹介する成果報酬型のビジネスモデルを採用する。年間の査定依頼は数万人規模、提携不動産会社は1000社を超える。
じげんは、人材、不動産、生活サービスなどの領域に特化したインターネットメディア・マッチングサービスを展開する東証プライム上場企業で、2026年3月期の連結売上収益は約292億円。不動産分野ではライフサービス領域の一事業としてイエイを展開し、M&A(合併・買収)によって取得したサービスに独自の運営ノウハウやデータ活用を組み合わせることで、事業価値の向上を図っている。
(2026年8月10日6面に掲載)





