不動産投資サービスを手がけるGATES(ゲイツ:東京都新宿区)は7月13日、衣料品の販売などを手がけるANAP(アナップ:東京都港区)に、「プライベートメタバース」空間構築の開発と運営を発注したと発表した。
利用者の利便性を高める
GATESは10月をめどに賃貸仲介のメタバース支店を営業開始する予定だ。
部屋探しの顧客に向けて物件情報提供の場として活用する。年内には問い合わせから契約まで、すべての手続きをオンラインで完結することを目指す。メタバース支店には兼任で5人の社員を配置する予定。まずは同社管理物件の約1600戸の仲介を取り扱い、将来的には他社管理物件の仲介も目指す。同社管理物件のエリアは東京都23区内がメイン。メタバース支店開設の初期費用は非公開。東京都内に賃貸仲介の実店舗を構えた場合の5割ほどという。毎月かかる費用は、サーバー利用料の数万円と保守費用だ。
同社では、賃貸仲介営業の実店舗がなく、以前から実店舗の開設を検討してきた。ANAPからGATES独自のメタバース空間構築について提案を受け、今回の発注に至った。
GATESの中島貴彦取締役は「現在ゲームなどでメタバースに親しんでいる世代が社会人になる6~7年後には、メタバース市場は爆発的に広がると考えている。世の中にメタバース店舗を普及させることで利用者の利便性を向上させたい」と話す。
(2022年8月1・8日3面に掲載)