賃貸仲介件数の9割をLGBTが占めるIRIS(アイリス:東京都新宿区)は5月上旬、事務所を東京都世田谷区から新宿区にあるオフィスビルに移転した。LGBTに人気があり、社員の自宅から通いやすいエリアで働きやすい職場環境を作る。
内見など接客業務を効率化
「交通の便が良く、歓楽街である新宿2丁目に近い東京都新宿区、中野区で部屋を探す客が多い」。こう語る須藤啓光社長は、内見場所にアクセスしやすい立地に拠点を移すことで、成約を左右する接客業務に社員が注力できる環境を整え、業務効率化を図る。同社は毎日出社する働き方にこだわらず、仲介営業を行う社員のリモートワークを許可している。毎朝通勤ラッシュでストレスを感じずに出社できる点は、社員にとって働きやすい。だが、新型コロナウイルスの感染拡大により、減少する利用者と成約件数に伴い、これまでの働き方では社員のモチベーションが保てなくなることを須藤社長は懸念していた。