物件の運用もスタート
小口の資金を投資家から集め不動産プロジェクトに融資するラッキーバンク・インベストメント(以下、LBI:東京都中央区)は2日、グループの不動産会社としてLBIリアルティ(東京都中央区)を設立した。
LBIリアルティ立ち上げの目的は大きく2つ。
1つ目に、新会社で不動産を購入、保有し運用することだ。
田中翔平社長は「LBIの融資事業は運用額が55億円を超えた。貸金業は案件が増えるほどリスクが増える。そのため、新会社が自らプロジェクトを運用することでリスクの拡大を抑制する」と話す。
2つ目は、設立1年以内などベンチャーの不動産会社との取引を通じて、その企業のビジネス実績を集め、一定の信用性が担保されるようになったらLBIの融資する事業への参加を進める。
立ち上げて間もない不動産会社の場合、一般的には資金力がないため自社で物件を購入し運用、売却まで一貫して行うことは難しい。
物件の仲介などLBIリアルティとのビジネスの履歴を収集し、会社のトラックレコードの可視化をして投資家に提示する。
一定の実績を上げていればLBIで融資をし、運用事業も行える道筋を作る。
今後は、LBIリアルティとの取引のある会社を増やしていき、仲介、リノベーション、企画などさまざまな得意分野を持つ会社同士のビジネスをつなげるプラットフォームを作っていく予定だ。
「不動産会社の実績や取引先の評価は不透明。それをLBIリアルティが実際の情報を集め評価することで、不動産会社と顧客との間の情報の非対称性をなくしたい」(田中社長)