大手私鉄の東急(東京都渋谷区)が、沿線活性化で新たな一歩を踏み出している。「ここで商売を始めたい」。特定のエリアで空き家をリノベーション活用するといった、地域課題に向き合える若者を増やし、街の魅力を高める取り組みだ。その舞台が東京都大田区との協業による池上エリアでの再生プロジェクトだ。古くは寺町として知られる場所だが、今は当時の活気が失われた住宅街。再生の最前線をリポートする。
東京・池上で3物件の再生事例生まれる
東急が大田区と包括協定を締結し、池上エリアの再生プロジェクトに取り組むようになり約2年、現地の空き家と、それを活用して新たに商売を始めたい若者をマッチングした事例が、今夏以降3件生まれた。いずれも建物の空きスペースをリノベーションしたもので、東急側の後押しで実現したものだ。