リノベーションの設計や施工などを行うアートアンドクラフト(大阪市)は、文化住宅のリノベーションに力を入れている。ここでいう文化住宅とは、高度経済成長期に建てられた集合住宅を指す。空室が目立つ文化住宅を現在のニーズにマッチした物件に再生することで、空き家問題をビジネスとして解決しようという試みだ。
空き家活用のビジネス化を狙う
2020年12月19日には、第一弾としてJR西日本おおさか東線「河内永和」駅より徒歩6分の場所に位置する文化住宅のリノベーションを完了した。同物件は2階建てで全20室すべてで空室が続いていた。リノベーションの内容は全戸風呂なしで共同トイレだった木造の文化住宅を、風呂・トイレ付きの長屋3戸へ変更するというもの。これまで同社がリノベーションを手掛けてきた物件で、ガレージ付き物件の入居が決まりやすかったことから、今回もガレージを設けた。施工前に4畳半1Rだった間取りを、74.83㎡のメゾネットに改築。また、あえてリノベーション前の外観を維持することで、景観を壊さないよう配慮したという。