賃貸管理専門のコールセンター「プロコール24」を運営するオーナーズエージェント(東京都新宿区)の太田拓郎エグゼクティブマネージャーは、カスタマーハラスメント(カスハラ)の対応策について、オペレーターが個人で行えることと、組織として対応すべきことを分けて考える必要性を説く。それがオペレーターの心理的安全性を確保することにつながり、離職率の低減に寄与するからだ。
個人と組織、双方で対策を
―個人で実践できるカスハラ対応策は。
「謝罪ではなく結果で応えてほしい」という要望に直面する状況は少なくない。その際、顧客が求める結果を提供できない、あるいは提供する整合性がないこともある。その場合は、事実確認を行い、事実を双方で理解したうえで、的確な謝罪をすることが大切だ。必要な部分に対してのみ謝罪し、そのうえで解決策を提案すると、落ち着いてもらいやすい。カスハラを回避するための具体的な方法としては、怒りの感情が落ち着くといわれる15分を経過した後に折り返す、相手が大声で話す場合は電話のボリュームを小さくする、相手が話す速度に合わせて話すといったことで、対策することができる。