ミサワエムアールディー(東京都新宿区、以下MRD)は、サービス付き高齢者向け住宅の一括借り上げシステムを発表した。土地オーナーに対し、サービス付き高齢者向け住宅の建設を促す。
システムの概要はこうだ。各地のミサワホームディーラーが建設を請け負い、MRDが一括借り上げする。MRDは入居者と賃貸借契約を結ぶとともに、入居者にサービスを提供する介護事業運営会社とテナント契約を結ぶ。
システム導入の背景には政策・制度によるサービス付き高齢者向け住宅建設への後押しがある。今年5月にはサービス付き高齢者向け住宅の建設に対する補助金の募集が始まっており、10月には高齢者住まい法の施行によるサービス付き高齢者向け住宅の登録制度が始まる。今後拡大する建設市場をにらみ、一括借り上げサービスで土地オーナーに提案しやすい体制を整えた。
「高齢者向け住宅の建設ラッシュを向こう3年程度と想定しています。現状の建設需要に応えるサービスとして発表しました」(鈴木克幸社長)
ハウスメーカー系管理会社が高齢者向けサービス住宅の建設を後押し、入居者管理まで行う例は珍しい。パナホーム(大阪府大阪市)は、建設した物件をパナホーム不動産がサブリースし、介護事業運営会社に一括借り上げてもらうシステムを取っている。入居者の管理は介護事業社が行う。
ハウスメーカー各社は、バリアフリー仕様などにした高専賃の商品がある。サービス付き高齢者向け住宅のサブリース事業について検討している会社も多いが、介護事業者や食事提供サービスなど提携企業の選定が参入へのネックになっている。