グループ全14社で不動産投資事業や賃貸仲介、管理などを行うリアルインベストメント・アドバイザーズ(以下、RIA:愛知県名古屋市)はデジタルと不動産を融合した新たなビジネスに挑む。11月11日にはNFT(非代替性トークン)アートを展示するバーを開業した。
デジタル領域を強化
店舗名は「R/I=H...s(アールアイ)」。NFTアートとは、通常、複製が容易なデジタル作品にブロックチェーン(分散型台帳)技術を応用し唯一性を担保することができるアート作品のことだ。
RIAが飲食事業に進出したのは8月。1店舗目は、今回のバーに隣接する日本料理店で、前オーナーから買収した。同社の新規事業開発部、AI/メタバース部門の林寛之部長は「今後の成長市場であり、まだ日本にほとんどないデジタルアートギャラリーを新規事業のコンセプトにした」と話す。
同時にメタバース(仮想空間)店舗の開発も進める。メタバースプラットフォーム「XANA(ザナ)」の土地を林部長が所属する有志のウェブコミュニティーで共同購入。RIAが同コミュニティーにメタバース上の店舗開発などを委託する。XANAはURLを知っている人だけがアクセスできるプライベートメタバース空間とは異なり、不特定多数に開かれている。メタバース上で不動産に関する相談対応などを行い、グループ内の実店舗での契約につなげる予定だ。
今後、RIAはデジタル領域の成長を加速させ、デジタル部門単体での独立を目指す。
(2022年12月26日2面に掲載)