【賃貸住宅フェア 2018in名古屋 セミナーレポート】東海エリアの入居者トレンド
その他|2018年12月30日
再開発のあった名古屋駅周辺は賃料上昇。入居後に望む改善点1位は遮音性
東海エリアの入居者トレンド
リクルート住まいカンパニー(東京都港区)
池本洋一編集長
東海エリアの入居者が賃貸契約を結ぶまでに内見した物件は2・8件、訪問した店舗は1・6店、成約までの日数は22日というデータがあります。内見した物件が少ないのは、インターネットで下調べしているからです。この傾向は年々高まり、写真掲載点数も増えてきました。しかも、入居者の多くはスマホで情報を集めるので、スマホ上で物件がよく見えるかどうかで勝負が決まると言えます。管理会社の場合、インスタ映えした写真でフォロワーを多数獲得している人がいたら、積極的に採用すべきでしょう。
愛知県の賃料は2012年以降、株価と連動して上がっています。愛知県全体ではファミリー向けがやや下降傾向に対し、シングル向けは上昇傾向ですが、エリアによって異なります。
名古屋市内で顕著なのは再開発があった名古屋駅周辺で、全体的に大きく上昇しています。新築分譲マンションについても同様ですが、従来、人気の高い東山線の東側では、ファミリー向けの家賃が落ち着いてきました。これは東京における世田谷区と似た傾向です。新築分譲マンションの買い手が投資層ではなく実需層で、これ以上の上昇についていけなくなったことを意味し、賃料もそれに伴って落ち着いたと考えられます。逆に昭和区では全体的に下降傾向にあり、名古屋市内でもエリアによるバラつきがあります。
名古屋市外でも、再開発が進んでいる常滑市は絶好調です。再開発エリアの賃料が堅調な理由は、そこに大きな雇用が生まれることが挙げられます。近年は共働きが増え、人々は職住近接を求めているため、こうした雇用があるエリアの賃料が上昇傾向にあると考えられます。