賃貸住宅フェア2023 in 東京 出展者紹介

ヴァンガードスミス,Live Search(リブ・サーチ),USEN‐NEXT GROUP(ユウセンネクストグループ),USEN,グラング

商品|2023年07月05日

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 全国賃貸住宅新聞社では、7月19・20日に東京ビッグサイトで「賃貸住宅フェア2023 in 東京」を開催します。ここでは開催に先立ち、当日の出展企業の商品・サービスをピックアップして紹介します。

ヴァンガードスミス、入居者間トラブルの解決支援

元警察官が収束まで対応

 近隣トラブルの解決支援事業を行うヴァンガードスミス(東京都港区)は2015年より、管理会社に代わり入居者間トラブルに対応するサービスを展開している。サービス名は「Mamorocca(マモロッカ)」。騒音や迷惑行為、ごみ捨てやたばこなどのマナーに関する相談を入居者から受け付け、元警察官が収束まで支援する。

 相談内容によって対応方法は異なるが、共通して重視しているのが当事者へのヒアリングだ。トラブル発生の際は、原因を明確にするために入居者双方から詳細をヒアリングし、双方に適切なアドバイスを行うことで根本的な収束を図っている。相談員を全国に配置し、必要に応じて現地確認や騒音元への注意喚起を行う。トラブルへの対応後は、専用のクラウドシステムから管理会社へ報告する。

相談員が電話で対応している様子

相談員が電話で対応している様子

 同社では近隣トラブルが発生した際の入居者の感情を、違和感があるという程度の「気になる」から激高し感情が抑えられない状態の「許せない」までの4段階に分けて考える。「気になる」の段階で適切な対応を行うことでトラブルを長期化させず、事件への発展を防げるという。日頃からトラブル対応をしていた元警察官が第三者として間に入ることで、相談者や当事者からの過度な要求はのまず、客観的な視点で収束に向けたアドバイスをすることができる。

 迷惑行為などにはトラブル収束後も定期的に現地訪問し、現状確認を行うことで地域の防犯活動に貢献する。23年5月末時点で累計1万5000件以上のトラブル対応を行い、1件も管理会社に案件を戻したことはないという。

 利用料金は月額制で、管理会社の規模や案件発生率によって異なる。約450社の管理会社が導入しており、賃貸住宅への入居者を中心に全国で約87万人の会員がいる。

Live Search、物件写真・間取り図作成代行

サイト反響数向上に寄与

 Live Search(リブ・サーチ:福岡市)は2018年より、不動産会社の仲介・管理業務を支援するシステムやサービスを展開中だ。

 提供するサービスは主に二つ。一つ目は、管理会社向けに間取り図作成・写真撮影を代行する「Live Search Req(レック)」だ。プロのカメラマンが撮影する高品質な物件の外観と内観写真40点と間取り図を納品する。間取り図にはコンセントの配置やドア、カーテンのサイズも表示される。オプションでパノラマVR(仮想現実)映像や動画の作成なども可能だ。

Live Search Reqで作成した間取り図

Live Search Reqで作成した間取り図

 管理会社は情報が豊富な画像を不動産ポータルサイトに掲載することで、入居希望者からの反響を高めることが期待できる。発注から納品までの期間は3~5営業日。金額は物件の間取りに関係なく1部屋あたり一律6600円(税込み)だ。エリアは東京都や福岡県を中心とする6つの都市部となっている。

 二つ目は、物件写真と間取り図をダウンロードできる月額制サービス「Stockplace(ストックプレイス)」だ。仲介会社が主な対象となる。Live Sear chがこれまで作成した約2万件のデータの中から希望の物件名を検索しヒットした場合、物件写真や画像を無制限で手に入れることができる。

USEN、弁護士への相談サービス提供

事業用家賃債務保証

 USEN‐NEXT GROUP(ユウセンネクストグループ:東京都品川区)で、事業用家賃債務保証サービス「テナント家賃保証」を展開するUSEN(同)は、6月1日に「弁護士無料相談サービス」を開始した。

 テナント家賃保証を導入する不動産会社へサービスを提供する。不動産会社は家賃に関するトラブルだけでなく、入居者とのトラブル、法令の解釈や見解など内容を問わず弁護士に相談することができる。顧問弁護士がいる場合でも、セカンドオピニオンとして活用することが可能だ。

 申し込みは、テナント家賃保証のウェブ管理システム「USEN Guarantee Web(ユウセンギャランティウェブ)」の無料相談フォームから行う。日程や方法は弁護士と調整する。1カ月に1回あたり30分間相談することができ、利用料金は無料だ。

 サービス提供の背景には、不動産会社へのサポートを強化する狙いがある。USENでは2月に、不動産会社向けにUSEN Guarantee Webの提供を開始した。審査から契約、代位弁済請求まで、家賃債務保証に関わる手続きを同システムに集約することで、不動産会社の業務効率化を支援している。さらに今回、弁護士無料相談サービスを実装することにより同システムの機能を拡充し、テナント家賃保証を導入する不動産会社へ利用メリットを訴求していく。

グラング、仲介業務を一貫してサポート

ポータルへの入稿時間を短縮

 不動産会社向け基幹システムを開発するグラング(愛知県名古屋市)は、仲介業務支援システム「グラングコア」を2021年より展開している。

 同サービスの強みの一つが入稿作業時間を短縮できる点だ。物件案内の作成からポータルサイトへの入稿時に、スーパーや病院など周辺の施設情報をシステム内に自動で反映するほか、間取り図作成や写真の登録をAI(人工知能)が補助する。入稿業務の迅速化により、反響獲得率が1.5倍になった事例もある。作成した物件情報はほかの支店に共有ができる。

グラングコア分析表

反響率などをリアルタイムで分析できる

 顧客管理ではインサイドセールスに対応した機能も搭載。反響があれば即座に顧客管理システムに取り込み、自動で返信するとともに営業担当に通知。反響率や来店率、売り上げなども管理を行い、リアルタイムで自社の状況を把握できる。

 同社はグループで不動産仲介事業を手がけている。仲介業務において入稿業務の負担を減らし、顧客管理機能を一つのシステムに集約することでコスト削減や生産性の向上ができると考え、グラングコアを開発した。

 23年6月末時点で約100店舗に導入。今後は建物管理業務向け機能を開発し、利用店舗数を増やす狙いだ。

(2023年7月3日13面に掲載)

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