賃貸住宅フェア2023 in 東京 出展者紹介
totonou Japan(トトノウジャパン),Auroom(オールーム),後藤横浜事務所,ビーファクトリー,カラーアンドデコ,ピュアソン
商品|2023年07月11日
全国賃貸住宅新聞社では、7月19・20日に東京ビッグサイトで「賃貸住宅フェア2023 in 東京」を開催します。ここでは開催に先立ち、当日の出展企業の商品・サービスをピックアップして紹介します。
totonou Japan、北欧製の後付け家庭用サウナ
賃貸物件にも設置可能
北欧製サウナの輸入・販売を行うtotonou Japan(トトノウジャパン:東京都渋谷区)は2022年9月より、エストニアのサウナ製品メーカーAuroom(オールーム:エストニア・タルトゥ)の家庭用サウナ「Auroom Cala Glass(カラガラス)」を販売している。
2~3人用の同製品は、幅150cm、奥行き150cm、高さ205cmの大きさで、日本の住宅の規格に合わせたサイズ設計となる。前面が耐熱性のガラスドアになっており、熱処理を加え耐久性を高めた木材と断熱材を使用。サウナ内は110度まで暖まるが、熱や湿気が外に漏れることは少ない。ベンチや背もたれ、サウナストーブを付属している。
設置に際しては、オーナーへの提案や消防署への申請、電気工事、組み立て工事までtotonou Japanがサポート。組み立てや解体も簡単にできるため、別の部屋や物件に移動することも可能だ。
Auroom Cala Glassの販売価格は147万4000円(税込み)から。木村新取締役は「エストニアはサウナの本場といわれるフィンランドと同じ文化圏で、多くの家庭にサウナがある。フィンランドより物価が安いため、伝統に裏打ちされた高い品質のサウナを、比較的安価な料金で提供できる」と話す。
これまで個人購入を中心に100件以上の導入実績があり、不動産会社から新築賃貸マンションへの設置に関する引き合いもきている。
後藤横浜事務所、賃貸を中心にした街づくり
住民コミュニティーを創出
1級建築士事務所の後藤横浜事務所(神奈川県横浜市)は、賃貸住宅を中心とした街づくりを行う設計プラン「G‐PLAN(ジープラン)」を提供している。
テナントや福祉施設など、1000件以上の設計実績で培ったノウハウを基に、街全体の設計を行う。街の中心に据える賃貸住宅は長く資産として継承できるよう、基礎となる建物の骨格をしっかりつくり、用途変更も可能な設計をする。後々の修繕を念頭に置き、配管などの設備もあえて露出させることも特徴の一つだ。住宅をはじめとしたリノベーションにも、躯体を生かした提案を同事務所が行う。
街の中には、住民が利用する高齢者施設などの福祉施設を建設し、施設運営も同事務所がサポートする。それに加えて、住民が集うことができる「管理センター」を設置。さらに美術製作会社のビーファクトリー(東京都足立区)とタッグを組み、モニュメントなどの芸術作品を置くことも想定する。管理センターや芸術作品を通じて、住民同士のコミュニティーの場を創出することが狙いだ。
後藤欽也社長は「法的な制約があったり技術的に難しかったりする案件にも粘り強くアプローチし、芸術的な価値と経済性を両立させる渾身(こんしん)の設計プランだと自負する。建築の本質を徹底的に追求することで、時間がたてばたつほど価値が上がる設計を提案していく」と語る。
後藤横浜事務所
神奈川県横浜市
後藤欽也社長(62)
カラーアンドデコ、空室写真にCG家具配置
1枚あたり2178円のプランも
不動産業界向けVR(仮想現実)サービスを展開するカラーアンドデコ(東京都港区)は2020年1月より、空室写真に3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)の家具を配置するバーチャルホームステージングサービスを展開している。
利用者がウェブサイトから物件の写真を送ると、カラーアンドデコのインテリアコーディネーターが家具画像を配置したデータを作成する。パノラマ写真にも対応可能。23年5月10日時点で約1700社の不動産会社が利用する。
空室に家具を配置して入居後の生活を想像しやすくするホームステージング。これをバーチャルで行うことで、家具の購入費などを抑えつつ反響率の向上を図れる。
写真に配置するのは、国内外の約300社のメーカーが実際に取り扱う家具の3DCGだ。家具のサイズなどに気を配り、実際に部屋で行える家具配置を徹底する。
22年7月からは、定額制サービス「カラデコファスト」の提供も開始した。利用者がパッケージ化されたインテリアスタイルを選択して注文すると、家具画像を自動で配置。最短3時間で納品する。月1枚までのプランは月額2680円。月50枚までのプランは月額10万8900円で、1枚あたりの単価が2178円(いずれも税込み)となる。
ピュアソン、空室水回りの悪臭対策
排水管内の水の蒸発防ぐ
洗剤やワックスの製造・販売を手がけるピュアソン(東京都豊島区)は、賃貸住宅管理の場面で使える薬剤を取り扱う。
注目の商品は、2022年11月に発売した破封防止剤「面白いほど蒸発しない」だ。破封とは、トイレや洗面台で長期間水を流さずにいることで排水トラップ内の水が蒸発して、排水管内に隙間ができることを指す。破封が起こると下水道から悪臭や害虫が室内に入り込む。これを防ぐため、空室期間中も定期的に水を流す必要があった。
面白いほど蒸発しないは、この問題を解決する。排水口に水を流し入れた後に同製品を45ミリリットル注ぐと、排水トラップ内の水の排水口側・下水道側両方の表面に膜が形成され、蒸発を防ぐ。排水管内に毛髪のような細かいごみがあっても蒸発を防ぐことができ、効果は3年間持続する。ハウスクリーニングの最後に同製品を使用すれば、水を流すために空室を訪問する必要がなくなる。
管理会社が購入する場合の標準価格は950ミリリットルで2640円(税込み)だ。23年6月13日時点で、管理会社などに約1000本の販売実績がある。
(2023年7月10日10面に掲載)