『SORAMICHI(ソラミチ)』は埼玉県さいたま市にある、木造2階建ての集合住宅だ。全8戸、ワンルーム・1LDKで構成。JR「さいたま新都心」駅徒歩14分という場所にありながら、駅徒歩10分圏内と変わらない家賃で、満室の人気物件だ。
空を感じられるように高い位置に窓を配置
スピーク(東京都新宿区)が設計した『SORAMICHI(ソラミチ)』は、「中庭と空を眺める住まい」というコンセプトのもとつくられた。ワンルームとメゾネットタイプが用意され、全住戸天井高が約4~3.5mという開放感が魅力だ。各住戸が緑に彩られたレンガ敷きの中庭を取り囲むように設計されているため、うるおいを感じられる住環境といえる。周辺は高層建築物のないエリアなので、各住戸に高い位置の窓を設けることで、空を感じられる住まいとした。窓の位置をずらすなど住戸間の距離感にも気を使っている。中庭には電源や水道を設置。入居者が集まって屋外パーティーなどを開催できるスペックを備えた。さらに建物だけではなく敷地内も禁煙とし、便利な宅配ボックスも取り入れている。
また玄関やキッチンまで中庭と同様のレンガを敷いた。連続性を持たせるとともに、アウトドア用品や自転車などをそのまま置けるというメリットもある。
ベランダを設けず、広い居住空間を確保
ターゲットは単身者や共働きで子どものいない世帯。この層は日中、家にいないことが多く洗濯物を外に干す機会は少ないと考え、全住戸バルコニーは設けていない。バルコニーを設置しないことで、コストを抑えつつ住空間を広くする狙いもある。そのかわり住戸内にインナーバルコニーとしても使える空間を用意。スチールパイプの物干しを設置し、その部分の床をレンガ敷きとすることで、床染みの心配なく洗濯物干しができる。