公益財団法人日本賃貸住宅管理協会(以下、日管協:東京都千代田区)は11月に「賃貸住宅メンテナンス主任者(以下、メンテナンス主任者)認定制度」を創設する。同資格では、賃貸住宅の維持保全に関する基礎知識を身に付けられる。賃貸管理会社の人材育成に活用できる資格といえそうだ。同資格の内容や今後の予定をまとめる。
11月に受験開始を予定
建物の知識に特化 修繕の基礎学ぶ
賃貸住宅メンテナンス主任者認定制度は、賃貸住宅の建物面の知識を体系的に学ぶことを目的に資格化した。日管協が主催する新たな資格で、11月に試験開始を予定する。今後、賃貸不動産経営管理士と並ぶ賃貸管理の資格としていくことを狙う。
同制度では、賃貸管理業務に従事する担当者が、建物自体と、その修繕方法に関する基本的な知識を横断的に身に付けられるよう設計した。建物の構造や工法の特徴、建物の基礎、給排水設備や電気・ガス設備、雨漏りの修繕対応、建物の巡回チェックリストなど、建物自体の基礎知識を学ぶことができる資格となっている。
現場の担当者だけでなく、新入社員向けの研修ツールとしての活用も想定する。そのほか、収益物件の売買仲介時における、取得後の修繕費や運営費を算出に役立てることができるようになり、日管協では営業力の強化につながるのではないかとみる。