約1500戸を管理するエンクル(埼玉県八潮市)は、自社保有物件となる猫限定のペット共生型住宅「NYANCL(ニャンクル)―八潮垳」を、12月末に完成する予定だと発表した。仲介手数料の5%に相当する額を動物愛護団体に寄付するほか、保護猫を飼育する入居者には売り上げが動物愛護団体に寄付される保護猫チャリティーTシャツをプレゼントする。これにより、同社の商圏である八潮市と三郷市の猫の殺処分問題解決に寄与して、地域価値の向上を目指す。
保護猫問題解決に一助
同物件はつくばエクスプレス八潮駅から徒歩10分の場所に立つ木造2階建て。全12戸で間取りは1LDKだが、2階の6戸はロフト付きだ。専有面積は全戸35㎡。賃料は約9万~12万円と、同規模の物件と比較して1万円程度高く設定した。
玄関土間を広く取り、猫用トイレや飼育用品を置くスペースを確保したほか、キャットウオークやペット用ドアを設置する。猫は、保護猫以外も含め2匹まで飼育可能だ。
同社がペット共生型住宅を企画するのは、今回が初めて。1棟単位で地域価値の向上を狙う物件も初となる。
鳥海晃平社長は「地域密着型企業として、商圏に少ない猫が飼育可能な物件を造ろうと考えた。社会貢献として猫の保護活動にも寄与できる」とコメントした。
(2023年10月23日3面に掲載)