神奈川県内を中心に2万1000戸を管理するジェイエーアメニティーハウス(神奈川県厚木市)は11月15日、AIによる賃料査定サービス「スマサテ」を開発するスマサテ(東京都目黒区)と提携し、オリジナルの賃料査定の仕組みを構築したことを発表した。新規の管理受託営業に伴う賃料査定にAIを活用することで業務効率化を図ると共に、システム内で追客ができるようにし、管理受託率も高めていく。
スマサテと提携し、業務効率化推進
今回の仕組みでは、同社の新規オーナーの物件情報などを「スマサテ」内に入力すると、査定を行う物件のリストが増えていき、そのリスト内で、管理受託提案の進捗(しんちょく)状況を確認することができるというものだ。ジェイエーアメニティーハウスの古谷田晃生取締役は「当社では年間で新築の賃貸住宅の管理が約500戸ペースで増えている。賃料査定の件数が多く、従業員の業務負担が大きいことが課題感としてあった」と話す。
AIによる賃料査定を導入することで、ベテランスタッフが1件当たり、1時間ほどかかっていたのが、20~30分ほどで完了。新人のスタッフでは教えるのに1日がかりだったのが、1時間ほどで査定ができるようになり、管理部内の業務負担を大幅に軽減できるようになった。
さらに、従来エクセルでまとめていた新規の顧客情報をスマサテのシステム内に落とし込むことで、進捗管理と追客が可能になった。営業所、担当スタッフ単位でどの物件の営業が今どの段階にあるのかや、受託に至った割合なども見ることができる。「賃料査定業務はそれぞれのスタッフに任せており、業務の数値化をできていなかった。今回の仕組みによって、業務量を見える化し、適正な人員の配置などにもつなげていきたい」(古谷田取締役)
(2021年11月15日2面に掲載)