人口5万人を割った地域をメイン商圏としながら、管理戸数を伸ばすのが、フレンドホーム(埼玉県幸手市)だ。入居者交流を積極的に仕掛け、ファンづくりに取り組む。同社の2代目社長・鎌田康臣氏に、事業戦略を聞いた。
2代目が仕掛ける生涯顧客化
19年からDX着手 顧客情報を可視化
同社はDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進め、売り上げを伸ばしてきた。
2023年9月期の売り上げは、決算期の変更があり第三四半期分で4億5017万円。
21年12月期の売り上げが通年で4億2824万円、同じく22年12月期は6億474万円と、増加傾向にある。事業別構成比率は、賃貸の管理・仲介が6割、売買仲介と買い取り再販が4割だ。
管理戸数は期末時点で1427戸。19年度末と比較し、5年で353戸増加した。メイン商圏である埼玉県幸手市での管理シェア率は25.9%だ。同エリアの平均入居率が82%という中、9月末時点の管理物件の入居率は98%。21年以降、97%以上を維持している。
19年、鎌田社長がトップに就任してから力を入れてきたのがDXだ。その中でも顧客管理のデジタル化を重視する。
DX化では、社員の勤怠管理から顧客データの管理までを行える統合CRM(顧客管理情報)プラットフォーム「Salesforce(セールスフォース)」を同年に導入した。オーナーの顧客管理にも活用することで受託増加につなげる。