簡易家具、CGで手軽に利用【入居がイメージを創造 ホームステージング】

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商品|2023年11月20日

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 空室に家具や小物を配置して入居後の生活のイメージを喚起させるホームステージング。組み立て式の簡易家具やCG(コンピューターグラフィックス)を使ったサービスを活用する不動産会社の事例を紹介する。

効果に応じた料金設定も

内見時印象アップ 搬入・管理も容易

 神奈川県横浜市を中心に投資用物件の売買や管理を行うフロンティアハウス(神奈川県横浜市)は、ハウジングロビー(長崎市)が提供する「モデル~ム」を活用した空室対策を行っている。

 モデル~ムはプラスチック段ボール製の組み立て式の簡易家具。ダイニングテーブルやチェア、テレビ台、ベッドなどがセットになっており、照明や小物とともに空室物件に設置する。写真や内見時に活用することで入居促進の効果を見込むことができる。

 フロンティアハウスでは、オーナーとの関係強化のため、3月よりホームステージングを活用した空室対策の提案を始めた。家具の設置や写真撮影、仲介会社への物件写真の変更依頼を行う。設置から入居までの期間が長くなるほど料金が安くなる。それに加えて、設置後3カ月以上入居が決まらなかった場合は無償となる。同社ソリューションデザイン部の赤間由香氏は「効果に応じて料金を変えることで、オーナーがホームステージングに投資することを容易にした」と語る。11月2日時点では26戸の物件に導入し、2カ月以内で23戸の入居が決まったという。

フロンティアハウスモデル~ムを利用した事例写真

ハウジングロビーのモデル~ムを利用した事例。小物の色を統一することにより、一体感が出ている(フロンティアハウス提供)

 同社がモデル~ムを採用した理由は、搬入・設置が容易かつ、未使用時の保管スペースも狭小で済むことだ。白いプラスチック段ボールは過度な主張がなく、空間をより広く演出することができる。観葉植物などの小物を工夫して設置すれば、さまざまな部屋の雰囲気が再現可能なのも理由の一つだという。赤間氏は「モデル~ムを駆使したホームステージングによる空室対策をオーナーに提案することを推進している」と語る。

コンセプト明確化 費用と時間に利点

 大阪府南部を中心に約3000戸を管理する大和リビング(東京都新宿区)泉大津営業所では1月から、空室写真にCGの家具画像を設置するバーチャルホームステージングを活用している。

 利用するサービスは、不動産事業向けVR(仮想現実)サービスを提供するカラーアンドデコ(東京都港区)の「バーチャルインテリア」。空室写真に家具画像を配置するサービスだ。入居後に再現可能なインテリアコーディネートを徹底している。家具画像は、国内外の300社以上の家具メーカーが実際に販売するものを使用する。料金は発注枚数によって変わり、1枚あたり2178円(税込み)から。

カラーアンドデコ作成画像

カラーアンドデコ作成画像を募集資料に利用している(大和リビング泉大津営業所提供)

 泉大津営業所では、空室のうち築年数や立地を鑑みてバーチャルインテリアを利用している。対象物件は営業担当者が判断する。戸田雅和所長は「入居ターゲットを考慮してインテリアのコンセプトを決めるなど、営業担当者が楽しみながら空室対策を行うことができている」と話す。

 もともとは実際の家具や小物を購入したりレンタルしたりしてホームステージングを行っていたが、コストや時間に課題を感じていた。「実際の家具配置に比べて費用が圧倒的に安いうえに、納品が発注翌日とスピーディー。画像も非常にきれいなので、A2サイズで印刷したものを額に入れて空室に飾り、内見者にも見てもらっている」(戸田所長)

1枚から簡単注文 250円で画像補正

 賃貸管理・仲介を手がけるハウスメイトショップ(東京都豊島区)千葉店では、ポータルサイトにおける自社物件の差別化のためにバーチャルホームステージングを実施している。8月からは、BoxBrownie.com(ボックスブラウニードットコム:東京都港区)の「バーチャルステージング」の利用を開始した。

 117カ国で展開されている同サービスは、約2000人の画像加工スタッフを抱えることによる品質の高さと納品の早さが特長だ。納品は注文後最短3時間、最長でも2日後。画像補正は250円から、バーチャルステージングは3800円(いずれも税込み)だ。ハウスメイトショップ千葉店の清野涼平店長は「注文の簡単さや価格面にメリットを感じる。明るさや角度を調整する画像補正も質が高く、1枚から注文できるので重宝している」と話す。

BoxBrownie.com作成の室内画像

BoxBrownie.com作成の室内画像は、ほかの物件と迷っている人へのアピールにもなるという(ハウスメイトショップ千葉店提供)

 同店では、注文数は月に3枚から5枚程度と決めており、新築物件や空室期間が長い物件の中から実施対象を選ぶ。実施後の反響数は物件により異なるが、「家具の配置のイメージができた」として契約に至る例もある。「賃貸では家具配置の物件写真はまだ多くなく、入居検討者への物件の印象付けになっている。新しい技術を使って空室対策をすることを喜んでくれるオーナーも多い」(清野店長)

物件資料に活用 類似物件と差別化

 約1万戸を管理するアミックス(東京都中央区)は2022年8月より、RealtyBank(リアルティバンク:北海道札幌市)が提供するバーチャルホームステージングサービス「Digital Staging(デジタルステージング)」を導入している。

 長期空室物件や新築物件の募集案内用画像に同サービスを活用し、月に数件発注する。ステージングした写真は仲介会社に提供。中古物件の売買を行う部署でも、入居中で家具などがある物件写真から家具を消すサービスと併せて利用している。

RealtyBankのサービスを利用CGで家具を配置した画像

RealtyBankのサービスを利用し、室内の写真にCGで家具を配置(アミックス提供)

 アミックスの管理物件は1Kやワンルームが中心で、類似した間取りが多かった。案内時にほかの物件と差別化するために同サービスの利用を始めた。固定の料金がかからず、必要に応じて発注できるのも利点だという。

 ソリューション事業部の野上卓也部長は「仲介会社から、家具があることにより入居後をイメージしてもらえるので、提案がしやすくなったという声があった」と話す。当初は一部の部署で利用していたが、低コストで使いやすいため現在は各営業所で活用する。

 画像の発注は1枚4950円、「家具消し」サービスは3850円(いずれも税込み)で利用することができる。

(2023年11月20日9面に掲載)

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