賃貸仲介をメインとするハウスコム(東京都港区)は、1店舗あたりの利益を重視した事業展開を進める。賃貸管理事業も本格始動。オーナーとの接点を増やし、リーシングする物件の獲得につなげる狙いだ。
4万1000超の労働時間短縮
6店舗を縮小
ハウスコムの田村穂社長が、経営において重視しているのが「生産性」だ。「仲介件数全体の伸びよりも、仲介店舗1店舗あたりの利益をどう高めていくかを考えている」と話す。
2024年3月期決算では、売り上げにあたる営業収益は前期比4.6%減の135億2900万円だった。一方、営業利益は同27.5%増の5億200万円、経常利益は6億8500万円と同10.5%の増加。堅調に利益を伸ばした。
店舗数は休業店舗も含め6店舗縮小し、197店舗(24年3月末時点)。加えて営業時間を短縮し、延べ労働時間を23年3月期比で4万1000時間超削減。1店舗あたりの平均人員数も0.2人減の3.2人とした。
結果、賃貸仲介件数は7万7546件と同5.7%減ったが、経費を削減し利益を確保。連結の営業利益率は0.9ポイントアップの3.7%に上昇した。