プッシュプルの扉にも設置可
鍵メーカーのアルファ(神奈川県横浜市)は、8月よりデジタルキー「edロックConnect-1(コネクトワン)」を販売している。
特徴は、取り付けできるドアタイプを拡張した点だ。プッシュプルタイプのドアハンドルにも取り付けることができるようにした。そのため、新築マンションだけでなく、既築物件や、プッシュプルタイプのドアノブが幅広く普及している戸建てや分譲マンションへの展開も視野に入れている。
そのほか、鍵の施工に関する特別な技術・資格を持っていない人でも取り付けられるようにした。配線の引き込みを簡単にした配線ツールを商品に付帯。慣れれば約20分で配線の引き込みが完了する。不慣れな事業者の施工による配線不良の問題を解決する。
edロックConnect-1は、単3形アルカリ乾電池4本で作動するデジタルキー。解錠方式に暗証番番号やICカード、NTTドコモ(東京都千代田区)が提供する決済サービス「おサイフケータイ」がある。加えて、シールタイプの解錠キー「シールキー」に対応する。入居者の持ち物に貼り付け、同商品にかざすことで解錠することができる。同商品は1日10回使用で約2年間作動する。電池の交換が必要になった際は、タッチパネルとアラーム音で知らせる。
edロックConnect-1の本体
edロックシリーズは1984年に第1世代が販売されて以降、累計100万台を販売してきた。edロックConnect-1は、同社創業100周年の記念商品であり、第8世代となる。
同商品は、2024年8月23日から、オンラインストアでも取り扱う予定だ。住設機器事業部営業部の原田昌司次長は「28年までにedロックConnect-1を、10万台販売していきたい」と話す。
アルファは、同シリーズをはじめとした自社製のスマートロックを「PREMIUM SMART LOCK(プレミアムスマートロック)」と称し、商品展開を強化している。その目的は、自社製品で賃貸住宅におけるスマートロックに「安心」という軸を構築することだ。同社は、創業してから約100年間、住宅や自動車、ロッカーの鍵メーカーとしてセキュリティ性能・耐久性、アフターサービスの向上に取り組んできた。その成果と実績を用いて自社製品の認知拡大とともに業界への幅広い「安心」の普及に取り組んでいく。
(2024年8月5日33面に掲載)