マンスリーとの併用施設も
外国人向けの各種サービスを行う羅針盤(東京都中央区)は、民泊・ホテルの運営代行サービス「COMPASS STAY(コンパスステイ)」を展開する。
民泊を開業したい管理会社やオーナーから運営代行業務を受託。収益シミュレーションや許認可取得の対応、事業計画の策定などをサポートする。リフォームの提案や家具のコーディネート、無人で運営するための機器の設置といった開業準備も行う。
さらに旅行予約サイトへの物件情報の掲載のほか、開業後も宿泊料金の調整、集客や宿泊者の管理までフォローする。
賃貸管理会社から、運営代行の依頼を受けるケースが全体の約8割だ。そのほとんどは管理物件の空室改善が目的だという。また、個人投資家や地主などが保有物件の収益改善のために利用するケースも多い。そのほか、デベロッパーがホテルや民泊の運営を想定し、物件を新築するケースもある。
運営している物件の一室
同社はCOMPASSSTAYのほかに、インバウンド(訪日外国人)に向けた観光ツアーの企画、運営や着物のレンタル事業などを展開。これまでインバウンド向けにさまざまなサービスを展開してきたノウハウを生かし、外国人に宿泊してもらうための立地調査や部屋づくりを行う。
マンスリーマンションとのハイブリット運営を行っている施設がある点も特長だ。例えば、賃貸マンションの1フロアを民泊として運営しながら、マンスリーマンションとしても貸し出しを行う。民泊の場合、住宅宿泊事業法により年に180日までしか宿泊利用ができない。そこで、残りの日数をマンスリーマンションとして運営することで稼働率の向上を図る。マンスリーマンションの集客は、グッドルーム(東京都品川区)が展開するサブスクリプションサービス「goodroom(グッドルーム)サブスくらし」を通して行う。
COMPASS STAYで運営する物件の約5割は東京都内にある。3割は北海道札幌市の物件、2割はそのほかの観光地や別荘地。インバウンド需要が高い地域を中心に全国で受託が可能だ。
(2024年8月5日34面に掲載)