エヌアセットも、商圏における認知度の向上を目指し、地域に向けて貢献できる事業に取り組んでいる。
神奈川県川崎市の東急電鉄田園都市線溝の口駅周辺に商圏を絞り、同エリアの価値向上に尽力する。管理戸数は4729戸だ。
同社は、自分たちが根差すエリアに住みたい人や住み続けたい人を増やすことが、顧客数を増やし、会社の成長と地域活性につながると考えている。そのために、子育て世代や子どもたち、働く世代に対し、暮らしやすさなど提供する。地域貢献の一環として、待機児童問題の解消を目指し、18年から保育園の運営を行う。保育園事業の売上高は6000万〜6500万円ほどだ。
エヌアセットが運営する保育園
地域住民のリモートワークの需要を見越して、カフェを併設するコワーキングスペース「ONE(ワン)」やレンタルスペース「nokutica(ノクチカ)」を運営。さらに、地域の少年野球大会を「エヌアセット杯」として主催するなど、地元開催のイベントへの積極的な支援も行う。
これらの活動を通じて地域の「共感」を集め、長期的に地域への定住促進や人口流入の基盤づくりを目指す。ここでいう共感とは、「『近所にあったらいいのに』と地域住民が感じている施設などを敏感に把握して提供すること」を指す。
同社は地域に密着した不動産会社として、地域のニーズに応えることで、大手企業との差別化を図りつつファンづくりを推進している。宮川社長は「広告費をかけるのではなく、地域に浸透していく形で認知度の向上を図っている。例えば不動産売買の案件があったとしたときに、大手不動産会社に相談に行く前に『エヌアセットに聞いてみよう』と思ってもらえるようにしていきたい」と話す。
地域住民のニーズに応える企業としての地位を確立できるよう、今後も地域に密着し、さらなる成長を目指して活動を続けていく方針だ。
エヌアセット
神奈川県川崎市
宮川恒雄社長(53)
(2024年12月2日9面に掲載)




