不動産テック企業Studio LOC(スタジオエルオーシー:東京都台東区)は、22年より不動産会社向けの営業支援ツール「参謀くん」を提供している。同ツールは、物件に関する基本情報を入力することで、AIが「満室経営戦略レポート」を自動的に作成する仕組みである。レポートは、賃料査定や周辺物件の賃料データのほか、空室対策を詳細に分析し、満室に向けた経営戦略を提案する。
同ツールは基幹システム開発大手の日本情報クリエイト(宮崎県都城市)と共同開発している。同社が保有する100億件以上の成約賃料などのビッグデータを活用して、物件の住所、築年数、構造、設備などを考慮した適正賃料を算出。賃貸物件以外にも一棟収益物件、区分マンション、戸建てに対応し、売買価格の査定も可能だ。
管理会社のオーナーへの提案資料としての利用以外にも管理受託営業ツールとして利用されている。レポートはさまざまなテンプレートを用意。毎月情報が更新されるニュースレタータイプが好評だという。
料金はサブスクリプション制で、管理戸数に応じてプランは異なるが、月額3万8500円から使用可能だ。25年2月には中小企業向けに月額1万1000円(いずれも税込み)で無制限で査定ができるプランを提供予定である。
日本情報クリエイトでは、同ツールを「空室対策ロボ」という名称で提供している。
(2025年1月6日35面に掲載)