有人から切り替え、効率化
民泊の運営代行を行う羅針盤(東京都中央区)は、パナソニックホームズ(大阪府豊中市)が施工した「7Rooms Hotel&Cafe(セブンルームス ホテルアンドカフェ)」の運営代行を2024年8月に受託。有人でチェックインとチェックアウトに対応する有人ホテルから、無人でこれらを行う無人ホテルへの切り替えを実施した。
同施設は、東京メトロ東西線葛西駅から徒歩5分の場所にある全7室のホテルだ。無人ホテルへの切り替えにあたり、保健所への申請や、無人チェックインシステムの導入などを羅針盤が行った。今後、同社の多言語対応ができるメッセージチームが24時間365日宿泊者からの問い合わせに対応する。
同社が提供する民泊運営代行サービス「COMPASS STAY(コンパスステイ)」は、民泊施設や無人ホテルの立ち上げから運用までワンストップでサポートするサービス。2019年にパナソニック ホームズと業務提携し、パナソニックホームズが施工した宿泊施設のうち一部の民泊施設や無人ホテルの運営を受託してきた。
今回受託した7Rooms Hotel&Cafeは、個人オーナーが自らホテルを運営していたが、個人運営に限界を感じ、同社に依頼したという。羅針盤の宿泊管理事業本部セールスグループの小林直樹マネージャーは「同ホテルでは、新型コロナウイルスの感染拡大以前は宿泊客の9割が日本人だったが、最近では外国人が6割を占める。言語の壁をはじめ、飛行機の到着時間によってはチェックインが深夜になることもある外国人に有人で対応するには、かなりの工数が必要だった」と話す。
無人運営への切り替えにかかった期間は約30日間。ホテルを休業すれば2週間程度で切り替え可能だが、今回の切り替えはホテルを休業せずに行った。
「インバウンド(訪日外国人)が増え、宿泊施設でのチェックイン業務の難易度が上がっている。無人運営で人件費を削減し、積極的なインバウンドの受け入れを可能にすることで、ホテルの収益向上に寄与したい」(小林マネージャー)
(2025年1月6日36面に掲載)