CRE(企業不動産)に関するコンサルティング業務を行うククレブ・アドバイザーズ(東京都千代田区)は、東証グロース市場に2024年11月28日付で上場。テックサービスを強みに、事業の成長に弾みをつける。
テックサービス強みに
同社の主な事業はCREソリューション事業と不動産テック事業だ。CREソリューション事業では、企業が持つ不動産について、売買、賃貸をはじめとする有効活用の提案を行う。同社の宮寺之裕社長は「CREを単に売買したり賃貸したりするだけでなく、企業の経営課題をCREを活用して解決する提案を行っている。CREを活用するという発想がない企業もまだまだ多い」と話す。
不動産テック事業では、CRE業務を効率化するテックサービスを複数展開する。その中でも注力するのが、「CCReB CREMa(ククレブクレマ)」だ。事業用不動産を売りたい、貸したいなどのニーズがある企業と、物件を探している企業をマッチングするサービス。24年12月末時点で、約6100物件が掲載されている。
従来、CREはオフィスや商業施設のように流通サイトに情報が出回らず、売買や賃貸のニーズがあってもマッチングさせることが難しかった。同サービスでは希望する条件を入力しておくと、条件に合う物件を自動でマッチングする。工場、研究開発施設、物流施設は特に市場に流通することが少なく、希望の条件に合う物件を探したり、物件を探している企業を見つけたりすることが難しい。手放したい物件と取得ニーズをCCReB CREMa上に集積し、マッチングさせることで成約率の向上と業務効率化を実現する。
売上1.8倍伸長
同社の24年8月期の売上高は約12億7000万円。前期に比べて1.8倍伸長した。売り上げの8割はCREソリューション事業だが、CCReBCREMaが同事業の根幹を担っているという。「CCReB CREMa上に各社のニーズをため込むことで、『CREを活用しましょう』ではなく『実際にこんな企業が使いたいと言っている』という具体的な提案を行うことができる。CCReB CREMaといういけすを大きくすることが事業の源泉だ」(宮寺社長)。実際に同社の売り上げのうち、同サービスを利用して発生したものは9割に上るという。
営業人員を強化
上場の目的について、宮寺社長は信用度や知名度の向上、人材確保、資金調達力の拡大による事業の加速度的な推進の実現を挙げる。「前職は名前がよく知られている会社だったので、会社名だけでアポイントメントを取ることができた。サービスを広めていくためには多くの人に名前を知ってもらう必要があると思った」(宮寺社長)
採用の強化については、特に営業部門の強化を掲げる。現在5人の営業担当者を3年で15人に拡大する方針だ。
CCReB CREMa利用者の約6割は不動産関連の会社だ。今後は地方銀行などの金融機関への提供を強化し、同サービス上に蓄積される不動産情報を拡大させていく。「不動産に関する相談をたくさん受けているが、情報を生かせず担当者の引き出しの中で眠ってしまっているケースも多い。これらの情報を流通させるプラットフォームとして活用してもらいたい。CCReB CREMaを源泉とし、25年8月期には前期比1.7倍の売上高を目指す」(宮寺社長)
(吉原)
(2025年2月17日20面に掲載)




