北海道地場大手のハウスメーカー、土屋ホーム(北海道札幌市)が、満を持して木造の省エネルギー賃貸マンションを展開する。木造でありながらRC造と同等の耐用年数を証明し、最長で35年ローンを組むことを可能とした。地元北海道における賃貸住宅の質向上を目指す。
地産地消の木造マンション
BELSは五つ星 独自構法で建築
土屋ホームは4月より、木造賃貸マンション「LAPEACE(ラピス)」の展開に本腰を入れている。品質と金融の両面で特徴を持つ。
高さは4階建てに対応。独自技術「BEST(ベスト)構法」を採用する。同構法は、設計自由度の高い軸組み工法とパネル式のツーバイフォー(2×4)工法などを組み合わせた施工技術だ。またJ建築システム(同)の特許商品である「J‐耐震開口フレーム」をドアや窓などの開口部に採用。同フレームは、窓などを囲む柱でありながら耐力壁の機能を持つ。揺れに対する弱点とされる開口部を耐震化することで、建物全体のバランスを向上。地震に強い耐震性を担保する。北海道内の施工の場合は北海道産材を使用することで、地産地消を推進する。
土屋ホームの山川浩司社長は「品質の特徴はとにかくエコロジーであること」と語る。標準品質として、建築物省エネルギー性能表示制度「BELS(ベルス)」で最高評価の五つ星を取得。これは、1次エネルギーの消費量の削減率が20%以上であることを意味する。2LDK・60㎡を例にすると、一般的には月4万円かかる光熱費が、LAPEACEでは半額の2万円になる計算だ。