人材不足の中、AI(人工知能)を活用して不動産業界にインパクトを与えることを目指す新興企業が台頭している。THIRD(サード:東京都新宿区)は、自社開発のAIが自動で工事費の見積もりを査定する「工事ロイド」を提供。利用件数は年1万件に上る。
コスト20%削減に寄与
73万件の型番情報瞬時に「適正価格」
不動産・建築業界向けのAI開発を手がけるTHIRDは、AI自動見積もり査定システム「工事ロイド」の利用件数を伸ばす。リリースから3年で数百社が利用し、年間査定件数は1万件を超えた。
工事ロイドは、工事の見積書をアップロードすると、AIで「適正価格」を査定できるサービスだ。
卸業者のネットワークと連携し、73万以上の型番の卸値を最新の情報に更新するデータベースを搭載。これに基づき、その時点での建材・商品の価格から、施工の人件費まで、根拠を持った数値と共に査定することができる。
料金は、査定1件で5000〜1万円が目安になる。主に設備工事が中心で、工事単価は500万円以上のものが多いという。