東京こどもすくすく住宅認定
分譲や賃貸マンションの開発を手がける伊藤忠都市開発(東京都港区)は、ファミリーやカップル向けの賃貸住宅「クレヴィアリグゼ西馬込」を竣工した。同社が展開する賃貸住宅シリーズ「クレヴィアリグゼ」の23棟目となる。竣工から4カ月目となる5月11日時点で、全67戸中48戸が成約した。
同物件は、都営浅草線西馬込駅から徒歩12分に立地する。RC造地上8階建て、間取りは1LDK、2LDK、2LDK+S、3LDK、専有面積は39.33~50.97㎡だ。家賃は共益費込みで15万9000~19万8000円。
総合開発事業部第一課の見塩伸子課長補佐は「募集は2024年11月から開始した。申込件数は企画時の予想を上回っている」と話す。
特徴は、入居者ターゲットをファミリーに定めた点だ。東京都住宅政策本部の「東京こどもすくすく住宅」として認定された。これは、チャイルドロック付コンロや、鍵付き掃き出し窓などの必須項目に加え、やけど防止カバー付浴室水栓や、食器洗い乾燥機の設置などの選択項目を満たす必要がある。
これらの条件を満たした住戸が、東京都から認定を受けられる。同物件では、2LDK+Sと3LDKの2種類の住戸が認定を受けた。
設備の特徴として全戸の洗面台には、建築金物を取り扱うベスト(東京都千代田区)と共同開発したスマートフォンスタンドを設置。
スマホ置き場になるだけでなく、スタンドの底が空洞になっているため補助スピーカーとしても使用できる商品だ。子どもと一緒に洗面台を使う際に、飽きさせないという子育てに寄り添ったつくりとした。
また1LDKと2LDKには、プロジェクターとスピーカーが内蔵された天井照明「Nebula Nova(ネビュラノヴァ)」を導入。動画サービスなどを大画面で共有し、家族間の時間を提供することを目指した。
プロジェクター機能付き照明を設置
さらに屋内避難階段は、各階で異なるデザインの壁紙を採用。「比較的利用頻度の低い階段を『子どもにとっては絶好の遊び場』と捉え、空間を明るく彩った」(見塩課長補佐)
避難階段の踊り場の壁面には階ごとに異なる壁紙を採用
同物件は、2026年4月までに満室を目指す。クレヴィアリグゼシリーズについては、東京23区内での展開を強化していく見通しだ。
(2025年6月2日17面に掲載)