自治体から反響、7戸埋まる
高齢者向け見守りサービスを展開するホームネットは、借り上げた物件を住宅確保要配慮者(以下、要配慮者)向けの賃貸住宅である「居住サポート住宅」に登録。4月から運営を開始した。自治体や不動産会社経由の問い合わせが多く寄せられ、登録から3カ月で7戸すべてに入居申し込みが入った。
居住サポート住宅は、入居者への安否確認・見守り・福祉サービスへのつなぎといった支援が付帯した賃貸住宅だ。オーナーもしくは運営事業者が物件の立地自治体に必要書類を提出して申請し、登録される。ホームネットが登録したのは、東京都世田谷区の賃貸アパート「ドルミー幸栄」。全10戸のうち7戸をオーナーから借り上げ、居住サポート住宅とした。同物件は築37年の木造2階建てで、京王電鉄京王線千歳烏山駅から徒歩6分の場所に立つ。
安否確認はホームネットが展開する、電球を利用した見守りサービス「HNハローライト」を活用。見守りは、同社の社員が月に1度訪問し実施する。社員は訪問時に必要性が認められれば、福祉サービスへのつなぎも行う。家賃債務保証は要配慮者の保証に強い同社のグループ会社・エルズサポートを利用。入居者は、ホームネットが提携する遺品整理事業者を受任者とした残置物処理の死後事務委任契約も締結する。家賃は共益費込みで5万7000円、安否確認・見守りのサポート料が月額3300円(税込み)。家賃は世田谷区の生活保護の住宅扶助に合わせた。
1月の登録直後より、自治体からの問い合わせが相次いだ。高月義博執行役員は「世田谷区の要配慮者向け部屋探し支援の窓口からの相談が非常に多かった」と話す。賃貸仲介会社からの問い合わせも多数入り、3月末時点で6戸が契約済み、1戸が申し込み済みとなった。入居者は高齢者や身体障がい者で、生活保護受給者も多い。
同社が居住サポート登録・運営を行う背景には、居住支援法人として要配慮者の部屋探しの相談を受ける際に、受け皿となる住宅を見つけるのが難しい状況がある。そのため、自ら住宅の供給に乗り出した。「安否確認から家賃債務保証、死後事務委任契約、居住サポート住宅の登録・運営ノウハウまでをパッケージにして、より多くのオーナーに提供していく。取引のある管理会社と協力していきたい」(高月執行役員)
ホームネット
高月義博執行役員
(2026年5月18日2面に掲載)





