関西圏で3600戸を管理 他社仲介と連携し入居率維持

エポックハウス

管理・仲介業|2025年07月01日

エポックハウス 大阪市 齋藤隆志社長

 大阪府を中心にグループで3600戸を管理するエポックハウス(大阪市)は、地域の仲介店舗との信頼関係を築くことで入居率を維持する。拠点から離れたエリアの物件の建物管理の質を保つことも重視。日常清掃は外注する一方で、入居者からの問い合わせは自社で受け付ける。今後は社員が育ってきた賃貸仲介事業で東京進出を目指す。

広域に管理物件 仲介店訪問を重視

 エポックハウスは、入居率を高めるため地域の仲介事業者との関係を重視する。管理物件の近隣エリアの不動産会社をくまなく訪問することで、94%前後の平均入居率を維持している。空室期間は2カ月以内とすることを目指し、おおむね達成しているという。

 同社の2024年7月期の売上高は3億2800万円、子会社で管理業務を行うエポック建物管理(京都市)の24年10月期の売上高は1億3500万円。合計4億6300万円の売上高の内訳は、6割が賃貸仲介、4割が賃貸管理となっている。

 管理物件のエリアは、大阪府を中心に京都府、奈良県、兵庫県と広範囲にわたる。拠点は大阪府・京都府の2カ所。拠点から遠方に位置する管理物件のリーシングや日常清掃は、物件周辺エリアの不動産会社や清掃事業者の力を借りる。

 リーシングに関しては、物件近隣の仲介事業者との信頼関係構築に重きを置く。エポックハウスの7人のオーナー担当者が、リーシングのため物件周辺の仲介事業者を訪問して物件の周知を行う。駅前の仲介店舗はもちろん、1人で運営しているような小規模な不動産会社にも必ず足を運ぶという。齋藤隆志社長は「仲介事業者はずさんな管理の物件を紹介してしまうと自社の評判が落ちてしまうので、安心して紹介できる物件を求めている。訪問の積み重ねで当社と管理の担当者を知ってもらうことで、積極的に当社の物件を紹介してくれる仲介事業者を増やしてきた」と話す。

2社合計売上構成比

 日常清掃は物件周辺の事業者に依頼しているが、入居者からの問い合わせは自社で受け付ける。入居者対応を内製化することで、清掃の不足や設備の不具合をいち早く正確に知ることが目的だ。契約などの事務を担当する社員2人が主に受電し、「エントランスが暗い」といった設備の問題であればすぐにオーナー担当者に共有する。

客付けから受託 成約重ね信頼獲得

 入居率の維持によるオーナーの満足度向上に注力する方針は、設立当時に経た管理受託の苦労から生まれた方針だ。同社は、賃貸仲介会社で働いていた齋藤社長が独立して2003年に設立。賃貸管理から事業を始め、空室に苦しむオーナーの客付けを任せてもらうことで管理を受託してきた。「賃料を取り扱う管理を任せてもらうには相当な信頼が必要だ。まずは客付けを任せてもらい、成約を積み重ねて集金を含む管理の受託につなげてきた」(齋藤社長)

 10年ごろからは、マンションの販売会社の紹介で管理を伸ばした。近年は建築費の高騰で新築アパート・マンションを建てづらくなっており、エポックハウスの管理戸数も20年ごろからは横ばいだ。齋藤社長は悲観していないという。大阪市では再開発や「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」の開催のほか、カジノを含む統合型リゾート(IR)のオープンも予定されているため、地域全体で経済が活性化し、近い将来賃貸住宅の建築も増えていくと予測する。

法人取引に注力 27年に東京進出へ

 今後伸ばしていくのは賃貸仲介事業だ。法人仲介に力を入れ始めており、仲介営業担当者が地元企業や大阪市に支店を置く企業との関係づくりのための訪問を進める。法人顧客の予約で接客の枠が埋まる日も出てきているという。

 法人以外も含めた賃貸仲介においては、すでに年間550件の成約を獲得する優秀な人材が育っている。不動産フランチャイズチェーン(FC)を運営するピタットハウスネットワーク(東京都中央区)による、加盟店を対象にした24年度の優秀社員の表彰では、賃貸部門で受賞した14人のうち3人がエポックハウスの社員だった。

店舗外観写真

エポックハウスの店舗外観

 齋藤社長の社員育成は、自主性を重んじるスタイルだ。協力事業者や物件の特徴、仲介のルールといった基礎的なことを教えた後は、社員に自分で考えさせ、基本的に口は出さない。「私自身、仲介営業時代に上司からあれこれ言われるのが嫌だった。どうしたら成約できるか自分自身で考えて動いた方が、失敗も含め成長につながりやすいと思う」(齋藤社長)

 仲介営業社員は歩合制で競い合う一方で、互いの業務をフォローし合う風土も根付いている。同社の仲介店舗は年末年始とゴールデンウイーク以外は営業しているため、勤務はシフト制だ。自身の休日に顧客が来店することも間々あるため、互いの顧客への対応は『お互いさま』という感覚で自然に行っているという。

 今後は東京都への進出を目指している。2年後の27年をめどに、東京都に仲介店舗を出店する予定だ。

会社概要

(2025年6月23日24面に掲載)

おすすめ記事▶『ピタットハウスネットワーク、2025年経営方針説明会に550人』

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