昭和の雰囲気漂うアパートがリノベーションにより、シェア型アパートへと姿を変えた。満室稼働になるには実質2年かかったが、認知後は人気が衰えない。入居者層を限定し、周辺物件と差別化したリノベを行うことで、築古でも長期的な不動産価値が維持できることを体現している。
クリエーター向けに改修
認知度拡大、入居待ち希望者も
長期的運営目指す
1950年代に建てられた木造賃貸アパートは、その古さから建て替えられるのが一般的だ。だが、京都市内に立つ賃貸住宅「tede(テデ)」は、スケルトン改修を行い、住戸のほかアトリエを兼ねたワークスペースのあるシェア型アパートとして再生された。
元は全8戸の学生向けアパートで、間取りは和室の2Kだった。改修以前は空室率が高くなっており、入居は1戸のみ。オーナーは建て替えか改修かを不動産の企画・プロデュースを行うアッドスパイス(京都市)に相談。リノベをして長期的運営を目指そうと、物件の企画と不動産収支計画をアッドスパイスが、設計を村上康史建築設計事務所(東京都国立市)が担当し、協働することになった。




