小規模企業も4割がベア実施【不動産会社の給与体系研究】

ジェイエーアメニティーハウス,ライフコーポレーション,匠地所

統計データ|2026年01月14日

最多は中堅で6割超が昇給

 物価高騰の影響や人材確保のため、不動産業界においてもベースアップ(ベア)の動きが活発化しているようだ。全国賃貸住宅新聞は2025年10月20日から11月9日にかけて、不動産会社の正社員の給与に関する実態調査を実施。ベア実施率は中規模企業が最も高い結果となった。 (野中)

給与水準に格差生じる状況

社員数ごとに分析

 実態調査を分析した結果、どの企業規模においてもベアの必要性が高まっている傾向が見受けられた。しかし、実際の対応は企業規模によって差があり、中規模企業が最も積極的にベアを進める一方、小規模企業は必要性を認識しながらも実行に踏み切れず、給与水準に差が生じているようだ。

 今回の調査では賃貸管理・仲介のほか、建築や開発、売買、家主業を主業とする不動産会社計154社から回答を得た。社員数が100人以上を大企業、10〜99人を中規模企業、10人未満を小規模企業として、規模別に分析した。

 大企業は38社、中規模企業は86社、小規模企業は30社が回答した。

 ベアに関して「1年以内に実施」と回答した割合は、全体では55.8%で、企業規模別に見ると、中規模企業が最も高く60.5%だった。大企業は57.9%、小規模企業は40%と半数を下回った。ただし「実施する予定」は大企業が最も高い23.7%で、中規模企業が22.1%、小規模企業が16.7%。

 「検討中」は小規模企業が最も高く40%、大企業が28.9%、中規模企業が22.1%だった。

 中規模企業の賃上げ意識が高く、小規模企業はベアの必要性を感じつつも実行になかなか踏み出せない様子がうかがえる。一方で「実施しない」と回答した比率は、小規模企業が最も高く13.3%だった。

 賞与・インセンティブを含む全社員の平均年収において最も比率が高かったのは、大企業は「450万〜550万円未満」が34.2 % に上った。中規模企業は「350万〜450万円未満」が最多の40.7%、小規模企業は「300万未満」と「350万〜450万円未満」が同率で26.7%。

 平均年収で、「300万円未満」の回答比率は小規模企業が最も高く、大・中規模企業と比較して約20ポイント多い結果となった。

 新卒採用の有無も規模ごとに別れた。新卒採用を行っていない大企業は2.6%と限定的だったが、中規模企業では43%、小規模企業では56.7%に上った。

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